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電力の脱炭素化

企業のカーボンニュートラル実現の必要性が高まり、CO₂排出量の削減は喫緊の課題です。カーボンニュートラルの取り組みには、節電や省エネルギー化、CO₂を排出しない再生可能エネルギーや非化証書の購入など多岐にわたります。脱炭素化には、これらの様々な打ち手を組み合わせながら実現することが肝要になります。

再生可能エネルギーを導入する

日本全体の年間電力需要量に対する再生可能エネルギーの割合は2021年度実績で約20%(*1)と少なく、再生可能エネルギー総量が国全体で不足しています。第6次エネルギー基本計画における2030年度の電源構成では、再生可能エネルギー比率を36~38%に拡大することが目標に設定されているため(*2)、今後は再生可能エネルギーニーズの高まりは加速し、非化石証書や電力小売りからの再生可能エネルギー購入による調達はより一層難しくなってくると想定されます。脱炭素化に向け、自ら再生可能エネルギー電源への投資を行うことで、再生可能エネルギーを確保することへの機運が高まっております。こうした自律的な再生可能エネルギー調達は、自社の脱炭素化だけではなく国内の再生可能エネルギー総量の底上げにも貢献できることから、環境負荷軽減における企業価値の向上の観点でも重要な取り組みとなります。

太陽光発電導入の課題

太陽光発電設備を自社で導入する場合、資金調達や設備建設、保守・運用、将来的な設備廃棄を全て需要家側で行う必要があります。
導入時には太陽光パネルの他に、開発設計費、造成費(野建ての場合)、パワーコンディショナや設置台、遠隔監視システムなどを用意する必要があり、初期投資額は非常に高額です。設備設置後も、中長期的な維持管理費および人的負担、固定資産保有の観点から財務指標にも影響を与えます。
太陽光発電を自社設備として導入する場合のハードルは高いと言える状況です。

太陽光発電の導入負荷を回避できるPPAモデル

こうした中、太陽光発電の導入モデルとして、PPAの活用に注目が集まっております。
PPAとは需要家が電気事業者と直接契約を結ぶことで、需要家における再生可能エネルギーの利用を促進する手段の一つです。太陽光発電設備の所有権は電気事業者側が持ち、当該設備で発電された再エネ電気を需要家が利用するモデルのため「第三者保有モデル」とも呼ばれます。
PPAを活用することで、需要家としては主に以下のメリットがあります。
  • 初期費用不要
    初期費用が不要なため、本業への投資や財務指標に影響を与えることなく、再生可能エネルギーの導入および温室効果ガスの削減が可能になります。一般的にな設備関連費用負担や設備メンテナンスは電気事業者が担い、需要家は使用した電力量に応じた電気代を支払います。
  • 安定的な再エネ調達
    国内の再エネニーズが高まる中、中長期にわたって安定的に再生可能エネルギーの調達が可能になります。
  • エネルギー調達コスト高騰回避
    PPAのサービス料金(電気代)は固定単価での契約となるため、エネルギー調達コストの高騰リスクを回避できます。
    ※上記に関しての詳細は、PPA導入時に個別契約の内容により異なります。
BIPROGYは電力小売事業者や発電事業者などと協力し、エコシステムを構築することで、PPAモデル並びに再生可能エネルギー普及に向けた取り組みを推進しています。
事例として、PPA事業者向けに余剰予測サービスを提供し、再生可能エネルギー活用を最大化する「太陽光発電PPAモデル」構築への挑戦をしております。詳細は以下、事例リンクをご参照ください。
PPAサービス:発電設備、保守・運用、電力供給>PPA提供事業者>需要家 発電電力の利用

事例:太陽光PPA余剰活用モデルについて

BIPROGYが支援するPPAモデルの実現

PPAには複数のユースケースがあります。現在、PPAの導入モデルとして最も主流となっているのが、需要地に直接太陽光発電設備を設置するオンサイトPPAモデルです。オンサイトPPAは需要家が手軽に再生可能エネルギーを導入できる非常に有力な選択肢ですが、設備の設置面積が再エネ導入量の上限となるため、再生可能エネルギーの供給量に限界があります。高まり続ける再エネニーズに対し、マーケットでの関心が高まりつつあるモデルが、需要地から離れた拠点に太陽光発電設備を設置し、遠隔地から再生可能エネルギーを供給するオフサイトPPAというモデルです。
オフサイトPPAの実現方法としては、再生可能エネルギーを物理的に供給するフィジカルPPAと、太陽光発電設備で発電した再生可能エネルギーの内、環境価値のみを切り離して販売するバーチャルPPAの2パターンがあり、再生可能エネルギー調達の選択肢の幅がさらに広がります。
PPAモデル:オンサイトPPA、オフサイトPPA
電気事業者様がオフサイトPPAを実現するためには、インバランス回避のための発電予測や、料金計算のためのCIS、再生可能エネルギー供給を証明するための非化石価値の割当管理など、様々な仕組みが不可欠となります。当社はこれまで培った電気事業者様向けのサービス開発ノウハウや、非化石証書の認定業務やトラッキング実証に携わってきた知見などを活用し、オフサイトPPA実現に必要なサービスの提供することで、脱炭素化社会への貢献を果たします。
PPAユースケース:提供サービス>需要家価値

環境価値を活用する

省エネルギー化や再生可能エネルギーの導入で削減しきれなかったCO₂排出量は、環境価値を活用することでネットゼロに近づけることが可能です。
更に環境価値を購入することで自社のカーボンニュートラルの目標達成に近づくだけでなく、証書購入を通じて間接的に環境貢献をすることができるため、企業のイメージアップへと繋がります。

環境価値(非化石証書)購入の課題

非化石電源で発電された電気が持つ「環境的な価値」を切り離して証書化したものを「非化石証書」と呼びます。

昨今の環境意識の高まりによりGHG排出量をオフセットできる非化石証書の必要性が増しており、非化石証書を取引する「再エネ価値取引市場」が立ち上がりました。
新たな証書流通経路の確保に伴い、自社のオフセットにおける負荷やコスト軽減、非化石証書の仲介事業立ち上げ機会の創出、ならびに取引量増加による仲介事業のビジネス拡大が進むものと考えられます。一方で、現状各企業における証書の調達量算定および対象拠点への割当といった管理は手作業中心となっており、効率化が求められています。

環境価値(非化石証書)の購入作業を効率化

「環境価値管理サービス」は、現状手作業で実施している業務をシステム化し、非化石証書の管理業務の効率化を実現します。
再エネ価値取引市場でのFIT非化石証書の調達業務・証書割当管理を効率化し、自社・グループ子会社等で必要となる非化石証書の調達と割当を行うことが可能です。
更に、対外機関への報告機能などの追加実装も予定しており、非化石証書に関わる手続きを一気通貫で支援いたします。
将来的には、高度化法義務達成市場での非FIT非化石証書の活用のみではなく、グリーン電力証書やJ-クレジットも取り扱えるようにし、どの証書がどれくらい必要かを予測し統合的に管理できるサービスとしてバージョンアップしていくことを見込んでいます。
非化石化証書に関わる業務を一括管理