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IWMS/FMソリューション「ARCHIBUS」

ファシリティマネジメントで管理すべき情報とは?

IWMS/FMソリューション「ARCHIBUS」コラム
2021年7月9日
前回の「組織におけるファシリティマネジメントとは?」の記事で、DX時代のファシリティマネジメントにおいても、第一歩目は現状把握から始めることが重要であると記載しました。
では、現状を把握するとは?把握すべき情報とは?について、今回のコラムでご紹介します。

ファシリティの現状把握とは?

ファシリティマネジメントは、第一にファシリティの現状・実態を把握することから始まります。管理対象のファシリティ情報がない状態でカイゼンやDXを推進すると、計画・実行・評価・改善の全てにおいて困難を極めます。それでは、ファシリティの現状把握ではどのような情報が必要になるでしょうか。

ファシリティの現状把握では大きく「基礎情報」と「履歴情報」2つの情報を管理することが重要です。

「基礎情報」は、土地・建物・建物付属設備におけるコスト・面積・構造等の資産の基礎的な情報です。例えば、電気設備、給排水設備、エレベーターなどといった建物付属設備ではメーカー・型番・画像・購入価格・耐用年数・付属文書といったカタログ情報を始め、管理者が運営上で必要となる設備コード・シリアル番号・設置日・利用状況といった属性情報を保管することになります。

「履歴情報」は実際にファシリティを維持・管理・運営をする際に発生する業務の履歴の情報です。その中には、計画点検の点検チェック表やコスト実績・故障の履歴や頻度の情報が含まれます。委託先への発注が伴う運用については、委託先への要求仕様・見積金額・発注金額といった情報も管理の対象となります。
ファシリティの現状把握とは?
これらの情報は、情報を破棄せず保管するだけでは無く、収集・分析・再利用しやすいように情報へのアクセス性を確保して保管しておくことも重要となります。
管理する組織や建物が複数ある場合には、組織や建物ごとにコストの実績把握や中長期予算計画を策定する必要があり、正確な情報を入手するまでの煩雑さは業務効率に大きく影響します。また、組織ごとに独自の管理ルールが確立されていたり業務の属人化が起こってしまっている場合、情報の集約や分析を的確に行うことが難しく、経営者に正確な施策の優先度やファシリティに関連するリスクを伝えられずに誤った意思決定がなされてしまう危険性にもつながります。

ファシリティマネジメントにおけるデータ一元管理の重要性!

ファシリティマネジメントにおいて、必要な関連情報は一元的に管理し、各業務で必要になる情報を適切にピックアップして活用することが重要とされています。
情報が一元管理できていないデメリットの例として、固定資産台帳や保全台帳、委託先への発注実績をそれぞれ別組織が管理している場合、各組織が独自にコスト削減を考えるという事態に陥ってしまいます。そうすると、固定資産を削減するために会計上の処理に長時間頭を悩ませたり、保全の回数や人員削減を検討したり、より安価な委託先を選定するという判断しかできなくなってしまいます。こういった運用では、本来ファシリティが利用者に提供する満足度や生産性、耐用性やレジリエンスといった総合的なファシリティマネジメントの観点が抜け落ちてしまいます。
ファシリティマネジメントにおけるデータ一元管理の重要性!

ファシリティマネジメントにおける上手な情報管理とは?

ファシリティマネジメントにおける上手な情報管理とは?
昨今、DXやデジタル化という言葉が飛び交う中で、ファシリティマネジメントにおいてもシステム化をすること自体が手段であり目的とされてしまうことが多いかもしれません。ただし、ファシリティ情報をきちんと管理する上では、その目的に応じた管理手法の選択が重要であり、その管理手段は企業の規模や特色に応じて最適な方法を選択すべきです。例えば、セキュアなクラウド環境上にファシリティの管理者が定めたルールにのっとって保管し、常に最新化する仕組みを作り上げるだけでも十分に最適な管理を行うことが可能です。
なお、ファシリティの情報管理では、現場の視点は絶対に欠かせません。
例えば、ファシリティを守っている現場担当者の業務が「紙」で運用されているケースにおいて、一度に全ての業務をデジタル化してしまうと業務は大混乱し、物理的なファシリティの安全性までも危険な状態にしてしまいます。
ファシリティマネジメントにおいて、物理的なファシリティを管理していくことはもちろん、同時に情報が最新化され続けることが重要となりますので、管理目的や情報の管理手法だけに目を向けるのではなく、最前線で戦う現場担当者がしっかりと現場作業を遂行し、かつ情報鮮度を保てる仕組みの構築が重要です。
そのため、情報管理を一元化させるいかなるケースにおいても「リアルのファシリティ」と「デジタルの情報」を常に更新し続ける現場作業員の方々を無視して推進することはできないのです。
ファシリティマネジメントにおける情報管理の一元化は、一筋縄でいかないことがほとんどです。新しい取り組みを進める上では、しっかりと最終的な理想像を定めた上で、段階的な見直しを行っていきましょう。