ソリューション&コンサルティングの日本ユニシス

2012年8月31日

日本ユニシス
経営情報系システム『GyFCompass®』の本格提供を開始〜 国内初の預貸系と市場系を統合したリスク管理・収益管理により、
金融機関の高度な経営管理・リスク管理を支援 〜


日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、社長:黒川 茂、以下 日本ユニシス)は、日本ユニシスの預貸系の経営情報系ソリューション「ValueStage®」シリーズ(注1)と、株式会社エイファス(本社:東京都江東区、社長:おお津 昌三、以下、エイファス)の市場系の経営情報系ソリューション「Skipper®Banking」(注2)の機能を統合した経営情報系システム『GyFCompass(ジフコンパス)』の本格提供を開始します。『GyFCompass』は、世界金融危機以降の金融機関におけるリスク管理の刷新をコンセプトとし、国内初の「預貸系と市場系を完全に統合したリスク管理・収益管理」を実現します。

金融機関では、サブプライム問題やリーマンショックという未曾有の世界金融危機を契機に、従来のVaR(Value at Risk)(注3)以外のリスク管理として、金利に加えて、為替・株価・信用格付の金融危機時のストレスを予想する「ストレステスト」(注4)が求められています。また、期間損益分析の精緻化、店別・地域別の収益分析機能の精緻化や、さらにはIFRS(国際会計基準)への対応、連携も求められています。

しかし従来の金融機関におけるリスク管理・収益管理では、預貸系(簿価ベース)と市場系(時価ベース)は別々のシステムとなっており、こうした課題を解決できるものではありませんでした。

今回、日本ユニシスは、地方銀行や信用金庫など地域金融機関における当社とエイファスの豊富な実績とノウハウ、技術を凝縮して、「預貸系と市場系」「時価ベースと簿価ベース」「フロントとバック」のリスク管理・収益管理を完全に統合した経営情報系システム『GyFCompass』を提供します。

GyFCompass』の特徴は以下のとおりです。

  1. 取引明細ベースでデータを一元化 データベース(DB)に格納するデータを、在来の科目集約ベースではなく「取引明細」ベースとし、月次の履歴管理を標準化した「取引明細の一元DB」による、預貸系・市場系を統合したリスク管理・収益管理を実現します。
  2. 時価ベースと簿価ベースの分析を同時に実現 取引明細から複数のキャッシュフローを自動生成して格納する機能を実装し、時価ベースの分析と簿価ベースの分析を同時に実現します。また同じ時価ベースの分析でもIFRSなどの目的別の時価分析やストレステストを実現します。
  3. 高度かつ精緻な分析機能、ストレステストを実装 分析機能としては、VaR、期間損益、収益管理という在来機能だけではなく、高度なシミュレーション分析機能や計画策定機能、時系列のモニタリング機能、ストレステストを実装しています。
  4. IFRSへの対応 IFRSで求められる過年度遡及、減損/減損戻入、セグメント分析への対応を実装しています。また、IFRSの原則に則って、金融危機や大規模災害などで突発的に毀損した債権を分離してリスク管理することも可能です。

日本ユニシスは、経営情報系システム『GyFCompass』により、金融機関におけるリスク管理・収益管理の精緻化、経営管理のさらなる高度化を支援します。

以上


■ 『GyFCompass』シリーズ

GyFCompass/RM Gyro of Financial Compass/Risk Management 統合リスク管理システム
エイファスのリスク管理パッケージ『SkipperBanking』の強みである、市場系リスク計算機能、ポートフォリオベース&時価ベースのリスク管理機能と、日本ユニシスの預貸系ALM(バンキングリスク管理)「Princia®21/ALM」、「ValueStage-NE/ALM」の強みである、簿価も尊重した精緻な期間損益分析、シミュレーション機能を融合したリスク管理システムです。
さらに「GyFCompass/RM」は、エイファスの市場系取引管理パッケージ『Skipper』と、リスク分析モジュール(エンジン)を共有しており、市場系取引管理におけるリスク管理と連携した「統合リスク管理」を実現します。
これにより、国内初の預貸系/市場系、時価/簿価、フロント/バックを統合した真の「統合リスク管理システム」を実現します。
GyFCompass/PM Gyro of Financial Compass/Profit Management 収益管理システム
部門別/店別の予算作成と、業績評価のための収益管理システムです。
信用コスト、TP(TransferPricing)など、金融機関の収益管理を行う上で必要な計数の作成や、経営管理指標(収益性・生産性などの指標)を分析・評価するためのRAROAOHR、経費率、Perheadといったさまざまな指標の算出が可能です。
また「個社別採算シミュレーション」、「予実分析関連帳票」、「着地収益シミュレーション」、「実績ドリルダウン分析」など、多くの拡張機能を用意しており、金融機関の収益管理ニーズに即した機能を実現します。
GyFCompass/LC Gyro of Financial Compass/Ladder&Cashflow Creator
金融機関内の預金やローンについて、取引明細単位で情報を収集し、ラダー、キャッシュフロー、時価を自動生成・管理する基盤DBシステムです。(複数のキャッシュフローと時価が保持可能。)
取引明細については、10体系の管理科目の付与・設定が可能であり、この機能をベースに、経営情報系で必要となる諸情報を生成し、リスク管理(ALM)システム、収益管理システムに必要なデータを提供します。
また、明細情報や加工情報については月次断面での履歴管理を実装し、この履歴管理機能を活かして、IFRSの過年度遡及対応データの蓄積も可能です。(IFRS用データ項目も実装済み。)

注記

注1:「ValueStage」シリーズ
ValueStage-NE/PM(統合収益管理)、ValueStage-NE/ALM(明細管理・履歴管理型4次元ALM)
ValueStageシリーズは、日本ユニシスが長年にわたり、金融機関向けの経営情報系システム開発に取り組むことで蓄積してきたノウハウを活かした、金融機関向け統合収益管理・金利リスク管理システムです。ValueStage-NEシリーズは、PM(収益管理)、ALM(金利リスク管理)、LC(基盤DB)で構成され、金融取引を明細ベースの情報で格納し、高い精度で預貸系収益分析・リスク分析を実現します。
(開発元:日本ユニシス)
注2:Skipper(市場取引・リスク管理)、SkipperBanking(バンキングリスク管理)
Skipperは、債券、投資信託、株式などの現物から資金、為替、先物、デリバティブにいたるまで市場部門におけるさまざまな金融商品取引を統合的に管理し、高度なポートフォリオ管理、リスク分析を実装する「市場系フロント・ミドル」サポート・システムです。
SkipperBankingは、Skipper対象商品に加え、預貸金を統合したポートフォリオをベースに、時価(現在価値)ベースのポジション管理・感応度管理を実現する統合ミドル・リスク管理システムです。
(開発元:エイファス)
注3:VaR(Value at Risk)
統計的手法を使って市場リスクの予想最大損失額を算出する指標。
注4:ストレステスト
金融市場で発生するストレス(不測の事態)に備えて、ポートフォリオ(ポジション)の損失を予めシミュレーションしておくリスク管理手法です。サブプライム・リーマンショックを教訓に、世界的な金融危機への備えとして、日本の金融機関において重要視されています。
商標、登録商標
  • GyFCompass、ValueStage、Princiaは、日本ユニシス株式会社の登録商標です。
  • Skipperは、株式会社エイファスの登録商標です。
  • その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
関連リンク

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