ソリューション&コンサルティングの日本ユニシス

2011年11月28日

日本ユニシス、kmホールディングス
日本初、Android®スマートフォンを利用したクラウド型タクシー配車システム
「smartaxi(スマートタクシー)」を開発し、
業界最大手のkmグループにおいて稼働を開始
〜タクシー車載端末にスマートフォンを採用し、大幅なコスト削減に成功。
タクシー利用者向け、スマートフォンアプリも提供予定〜


日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:黒川 茂、以下 日本ユニシス)は、スマートフォンを利用したクラウド型タクシー配車システム「smartaxi(スマートタクシー)」を開発し、kmホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:菅原 信一、以下 km)のグループ会社であるケイエム国際タクシー株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:長田 正人、以下 km国際)での実用化検証を経て、本番稼働を開始しています。

現在、タクシー業界では、配車を中心に利用されているタクシー無線のデジタル化が進められています。しかし、タクシー事業者は、依然として続く経済不況の影響やタクシー台数の適正化対応などにより、投資を極力低減し、どのようにタクシーの配車効率や実車率を高めていくかが、大きな課題になっています。

このような状況の中、日本ユニシスとkmは、昨年度からクラウド型タクシー配車システム「smartaxi」の企画・開発を推進してきました。本システムは、タクシー無線ではなく携帯電話回線を使用し、車載端末には汎用的なスマートフォンを採用しています。また、サーバーなどのシステムリソースを必要としないクラウド型サービスで構築し、実用化しているため、従来の配車システムに比べて、初期導入費用を大きく抑え、月額課金での利用が可能になります。

日本ユニシスは、企業にとって最適なシステム環境を創造し、基幹システムにも安心して利用できる、安全かつ柔軟性に優れたエンタープライズクラウドサービス「U-Cloud®」を提供しています。また、金融・流通・官公庁など多方面での豊富な導入実績があり、現在約700のお客さまが日本ユニシスの「U-Cloud」を利用しています。さらに「smartaxi」では、Ruby・Ruby on Rails(注1)によるアジャイル(注2)開発を採用することで、「U-Cloud」の持つ柔軟性、迅速性を最大限引き出しています。

kmは、「km My Taxi®(注3)」による目的地(お迎え場所や行き先)への位置情報サービスをグループ会社で採用しており、将来的には「smartaxi」と組み合わせた新たなサービスの提供を予定しています。なお、km国際では、当面、タクシーアナログ無線と併用した運用を行います。

今後、日本ユニシスは、全国のタクシー事業者を対象に「smartaxi」の拡販を行い、5年間で20億円の売上げを目指します。また、既存サービスである「無事故プログラムDR®(ドライブレコーダー)」や電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHV)向け充電インフラシステムサービス「smart oasis®」との連携なども見据えて、最新技術を駆使した、交通機関向けクラウドサービスとして拡充していきます。

■クラウド型タクシー配車システム「smartaxi」の主な特徴

  1. 初期導入費用の大幅な削減が可能
    • 汎用的なAndroidスマートフォンと一般的な携帯電話回線を使用するため、アンテナや車輌に搭載する無線送受信機、カーナビ専用機などが不要です。少ない初期費用で導入ができます。
    • 配車センター側のシステムはSaaS型Webアプリケーションで構築しています。インターネットに接続されたパソコンを用意するだけで、サービスが利用できます。
  2. クラウド型サービスでの提供により、短期間の導入、月額課金制での利用が可能
    • クラウド型サービスで提供するため、短期間での導入が可能です。また、月額課金制で費用が平準化され、投資計画が立てやすくなります。
    • クラウド基盤上のシステムは、さまざまなオプション機能を追加することができます。常に使用できる機能が進化するため、さらに使い勝手が向上していきます。
  3. 携帯電話回線を使用するため、不感地帯が非常に少ない
    • タクシー車輌と配車センターとの通信に携帯電話回線を使用するため、不感地帯が非常に少なくなります。
  4. 広域エリアでの利用が可能なため、独自の配車センターが不要
    • 日本全国どこでも繋がるため、独自に配車センターを抱える必要が無く、配車業務の外部委託が可能になります。
  5. タクシー利用者向けの"スマートフォン配車アプリ"の提供を予定
    • 乗客は、日本ユニシスが提供するタクシー利用者向け"スマートフォン配車アプリ"を利用することで、簡単に一番近くにいるタクシーを呼ぶことができます。また、オペレーターを介さずに配車されるため、迅速な配車を実現できます。
  6. その他
    • 車載スマートフォンのGPS情報は、リアルタイムで配車センターに送信され、車輌の位置が地図上で表示されます。オペレーターは、タクシー利用者の現在位置から一番近い車輌を自動で配車することができます。
    • クラウド型のタクシー全自動配車IVR(音声自動応答)(注4)との連携も可能です。

■クラウド型タクシー配車システム「smartaxi」の概念図

クラウドタクシー配車システムの概念図

※画像をクリックすると拡大表示(pdf資料、135.74KB)されます新規ウィンドウ

以上

注記

注1:Ruby・Ruby on Rails(ルビー・ルビーオンレイルズ)
Rubyは、1993年にまつもとゆきひろ氏により開発されたオブジェクト指向プログラミング言語です。Ruby on Railsは、プログラミング言語Rubyにより開発されたWebアプリケーション開発のフレームワークです。
注2:アジャイル(agile)
変化する状況に対して、迅速に適応して開発する反復的な開発手法の総称です。
注3:km My Taxi
あらかじめ目的地(行き先)を4ヶ所まで登録することができ、タクシーをマイカー代わりに利用しているリピーターに支持されているkm独自の顧客サービスです。現在、約10万人の方が会員登録しています。
注4:タクシー全自動配車IVR
音声による自動応答を行うコンピュータシステム。事前に登録した電話番号から、電話をかけることで、コンピューターがお客さま情報を認識し、自動的に最寄りのタクシーを配車するサービスです。
商標、登録商標
  • smartaxi、U-Cloud、無事故プログラムDR、smart oasisは、日本ユニシス株式会社の登録商標または商標です。
  • Androidはグーグル インコーポレイテッドの登録商標です。
  • km My Taxiは、国際自動車株式会社の登録商標です。
  • その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
関連資料
関連リンク

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