ソリューション&コンサルティングの日本ユニシス

2008年11月10日

ユニアデックス
仮想サーバー環境を止めない高可用ソフトウエア「everRun™ VM」を販売

〜 サーバー主要ベンダーの製品による高可用仮想環境を構築し、24時間365日の保守を提供 〜


本文

 ユニアデックス株式会社(本社:東京都江東区、社長:高橋勉、以下 ユニアデックス)は、仮想環境を含めたサーバーの無停止/連続稼働/データ保護を実現し、信頼性を高める高可用性ソフトウエア「everRun™ VM(エバーラン・ヴィエム)」を、11月11日(火)から販売開始します。

 「everRun VM」は、米国Marathon Technologies Corporation(以下 マラソンテクノロジーズ)製のソフトウエアです。複数の仮想サーバーの冗長化をWebベースの管理画面から簡単に設定でき、ディスクやネットワークなどコンポーネントレベルの障害時に自動的に障害箇所を切り離し、仮想環境を無停止/連続稼働にします。システムレベルの障害時でも短時間で障害サーバーから正常サーバーへ切り替わり、また、いかなる障害時でも無停止/連続稼働を実現するオプション機能も用意しています。

 ユニアデックスでは本ソフトウエアによる高可用の仮想サーバー環境構築、ならびに24時間365日/全国約200カ所による保守を、サーバー主要ベンダーの製品に対応して提供し、ユーザーの選択肢と利便性を拡大します。

 「everRun VM」の販売価格は、物理サーバー1台/4ソケット16CPUまでに対応するタイプで約68万円からです(税込み、サポート料含まず)。(オプション機能は来春の出荷予定で、価格は未定)

 企業におけるサーバーの能力をフルに有効活用するため、またシステムの運用管理コスト増大やセキュリティーレベル低下などの課題解決に向けてサーバー統合が注目されており、その有効手段として「サーバー仮想化」(注1)の動きが加速しています。しかし、これまで仮想環境下での障害発生時の連続稼働やデータ保護、迅速な復旧などを可能にする効果的で運用しやすい高可用性技術が不足していました。

 例えば、一部のデバイス障害においても障害サーバーと正常サーバーに切り替えて対処するものがほとんどで、運用管理が困難という問題が生じていました。また、障害サーバーと正常サーバー間で共有ディスクを設置する方式だったために、そこが単一故障点(注2)となるリスクもありました。

 これに対し「everRun VM」は、比較的障害の発生しやすいI/Oコンポーネント(ディスク、ネットワーク)を二重化し同期をとることで、コンポーネントレベルの障害発生時には無停止/連続稼働で仮想環境を維持します。共有ディスクは不要で単一故障点もありません。オプション機能ではCPU処理も同期するため、いかなるサーバーの障害時でも仮想環境を無停止/連続稼働にします。

 「everRun VM」の具体的な特徴は以下のとおりです。

  1. 柔軟な仮想サーバー構成と可用性レベル設定
    「everRun VM」は、仮想化を実現するオープンソースソフトウエアを基にしたCitrix XenServer™ Enterprise 上で動作します。2台以上の物理サーバーで構成し、複数の仮想サーバーの構築が可能で、仮想サーバー毎に以下のような重要度に応じた可用性レベル設定を柔軟に行えます。
     ■設定可能な可用性レベル
     ・コンポーネントレベル:
      ディスク、ネットワークを冗長化しI/Oコンポーネントの障害発生時の連続稼働を実現
     ・システムレベル(オプション機能として実現):
      I/Oコンポーネントに加えCPU処理も同期二重化し、いかなるサーバー障害時にも連続稼働を実現(来春出荷予定)

  2. 単一故障点のない完全な二重化を実現
    内蔵ディスクを使用するため共有ディスクが必要なく、安価に二重化を実現します。このため共有ディスクが常時ミラーリングするため単一故障点もありません。

  3. 運用管理が容易
    可用性レベル冗長化構成、障害時の処理、ポリシー管理はすべて自動で行われ、運用管理にかかるコストを軽減します。

「everRun VM」は、2007年からユニアデックスが国内で販売してきたマラソンテクノロジーの「everRun FT」「everRun HA」に加え、仮想サーバーの高可用化ニーズに対応した新製品として販売します。売り上げ目標は、サービスを含め3年間で10億円です。

以上

注1:サーバー仮想化
物理的なサーバーのリソースを、ソフトウエアによって仮想的に分割・統合し、複数の仮想サーバー領域をつくる技術。

注2:単一故障点
システムの中で冗長化されておらず、かつ故障や障害を起こすとシステム全体の稼働に影響をおよぼすシステムの構成要素(ソフトウエアやハードウエア)。


注釈/リンク

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