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Foresight in sight

ニュースリリース

1996年11月14日

日本ユニシスとオークマがCAM分野の共同研究開発推進と
金型分野での『CADCEUS』販売に合意


金型加工分野において共同で研究・開発を進めることに合意
『CADCEUS(キャドシアス)』の販売に関する契約を締結、オークマは同ソウトウェアを自社工作機械ユーザ向けに専用機能の追加を行い、『IDMS-CD(アイダムスシーディー)』の商品名で販売を開始

『CADCEUS』は、日本ユニシスが独自開発した3次元統合CAD/CAMシステムであり、平成4年の出荷開始以来約2000システムの稼働実績があります。国産での数少ない次世代型CAD/CAMシステムとして、自動車・電機・機械業界を中心に製品設計分野から生産準備分野まで幅広くご活用いただいております。

また本年4月からは英語版の出荷も開始され、東南アジアの日系企業を中心としたワールドワイド展開も急速に進みつつあります。

今回オークマは『CADCEUS』の持つ高度な基本機能の上に、永年工作機械メーカとして培ってきたCAM分野における豊富なノウハウと自社工作機械向け専用機能を組み込むことにより、金型分野に特化したCAD/CAMシステムとして『IDMS-CD』を完成し、商品群に追加しました。
これによりオークマは従来の機械・NC(*注1)制御・加工技術に加えCAD/CAMまで含めたトータルシステムの提供が可能となります。



『IDMS-CD』の特徴は、プレス金型からプラスチック金型まで幅広い金型分野でCAM機能をメインとして使用するユーザを対象としており、販売・導入から保守までのすべてをオークマが実施します。また、

   (1)簡易操作のユーザインタフェース実現
   (2)運用管理支援によるシステム管理
   (3)軌跡編集CAMの追加
   (4)専用サブシステム・コマンドの追加
等のカスタマイズ(*注2)もオークマが支援致します。

標準システム価格は1,600万円、今後3年間で100セット以上の売上げを見込みます。



この合意に基づき両社は金型加工のさらなる高精度・高効率化をめざし、「等負荷加工(*注3)」、「自動化」、「エアカットレス(*注4)」、「高品位化」等のテーマに関する研究・開発を共同で推進します。

その第一段として、高品位・高精度金型加工に必要な曲線表現のNCデータを作成するNURBS補間(*注5)NCプログラム出力機能の共同開発を進めており、11月12日から同19日まで東京ビッグサイトで開催中のJIMTOF(国際工作機械見本市)に参考出品しています。

以上                                      


*注1 NC(エヌシー、Numeric Control)
自動工作機械に軌跡を指示するために行う座標等数値情報の制御。

*注2 カスタマイズ(Customize)
ユーザ独自の運用に対応すべく、ベースとなるアプリケーションプログラムに対して追加・変更を施すこと。

*注3 等負荷加工
各工具の切削量の平準化が図られた加工方法。

*注4 エアカットレス(Aircutless)
加工効率を高めるため、工作機械の空走を極力なくすこと。

*注5 NURBS(ナーブス、Non-Uniform Rational B-Spline)補間
「NURBS」は最も表現力の高いCAD/CAMにおける曲線・曲面表現形式。「NURBS補間」は「NURBSで表現された」という意味。