日本ユニシス株式会社（社長＝天野順一　東京都江東区豊洲1−1−1）は、Webシステム構築の際に、構築から運用、 管理に至るまでの必要機能を統合化したソフトウェア「COOLICE（クールアイス）」を来る平成10年3月2日から販売開始します。 また同時にこれを利用したアプリケーション構築サービスの提供を開始します。

　「COOLICE」は、最近急速に拡大するイントラネット／インターネット環境下における企業情報システムのWeb化を実現するための開発環境・実行環境・管理環境を、 統合的に提供するソフトウェアで、ノン・インテグレートでの開発・実行環境を提供する米国ユニシス社が開発したソフトウェアです。

　従来Webシステムを構築する際には、多種類のソフトウェアをユーザ自身が自分で調達組み合せる（インテグレート）する必要がありましたが、 「COOLICE」は必要な全ての機能を備えており、ユーザはこれを導入するだけで開発と実行環境を整えることができます。

　日本ユニシスでは、昨年7月に10のメニュをもつ体系化されたイントラネット／インターネット・システム構築支援サービス「イントラ／インターネット・イネーブラ」の提供を開始していますが、 今回の「COOLICE」の提供開始により、企業における大規模データベースを活用したWebコンピューティング環境の構築がさらに容易になります。

「COOLICE」はWindows NTサーバ上で稼働するもので、次の様な機能を持っています。
　1．開発環境
　　1)Webアプリケーション開発支援機能
　　　・迅速にアプリケーションを構築するための高生産性スクリプト言語
　　　・HTMLやGIFファイルのインポート／エクスポート
　　2)COOLICEリポジトリ機能
　　　・スクリプトの保存、管理のためのリポジトリ

　2．実行環境
　　1)DB／システム・インテグレーション機能
　　　・NetscapeやInternet Explorerなどのブラウザを利用してデータベースに接続するためのゲートウェイ機能
　　　・WebクライアントとCOOLICEアプリケーションの実行環境をコントロールするハンドラ
　　　・ORACLEなどの一般的な商用データベースとの連携機能

　　2)　高機能データ処理機能
　　　・ローカル・データベースを処理するための高度な分析、集計機能群

　　3)　ローカル・データベース

　3．管理環境
　　1)運用管理支援機能
　　　・システムの稼働状況監視、システム運用、障害対応に関する各種機能
　　2)機密保護機能
　　　・アクセス・コントロールを中心にしたセキュリティ機能

　Webシステムにおける統合ソフトウェアとして、これらの豊富な機能を持つ「COOLICE」は、Webシステム構築時に次の様な利点をもたらします。
　　1)高い生産性
　　2)データ、アプリケーション、ユーザ等の統合的管理による安全で信頼性の高い情報環境の実現
　　3)運用管理機能の充実によるランニングコストの低減
　　4)リソースを最小限にしたNet PCなどのシン・クライアント環境を実現（クライアントにはブラウザのみ搭載）

　各企業において、イントラネット／インターネット技術を利用したシステム再構築への取り組みが本格化している現在、 既にこの「COOLICE」が提供開始されている米国では、構築の容易性、運用の安全性が高い評価を得ています。 米国ではこの「COOLICE」を利用した大規模なインターネット上でのショッピングモールが構築されるなど、 既存大規模システムのWeb化といった事例があります。

日本においても、今回の「COOLICE」の提供開始により、次の様な要望に応えられるものと考えています。
　　1)既存社内システム拡大のためのWeb化ニーズ
　　　・情報公開を目的とした新たなアプリケーションの開発
　　　・情報システムを利用できるブラウザベースでの利用者拡大
　　2)社内外における情報共有推進のWeb化ニーズ
　　　・セキュリティに十分考慮されたアプリケーションの開発
　　3)インターネットを利用した新規事業への取り組みニーズ
　 　　　・安全かつ充分な機能を有する電子商取引をインターネット上で展開するための統合環境の必要性

　日本ユニシス株式会社では、情報系ソリューションへの適用を中心に平成10年度以降3年間で500社への販売を見込んでいます。 なお「COOLICE」ソフトウェアの価格は、1サーバ版　50万円からとなっています。