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Foresight in sight

ニュースリリース

1999年10月28日

日本ユニシス
HMP IXシリーズ最上位機種
「CLEARPATHサーバ HMP IX6800シリーズ」販売開始

〜インターネット・ビジネスを強力に支援する最上位エンタープライズ サーバ〜


 日本ユニシス株式会社(社長=天野順一 東京都江東区豊洲1-1-1)は、同社前機種『IX5800』に比べ、プロセッサ性能を60%向上、基本メモリ容量を2倍に強化し、モデル・バリエーションを23モデルに拡充した最上位のエンタープライズ・サーバ『CLEARPATHサーバ HMP IX6800シリーズ』を発表し、本日より販売を開始します。

 インターネット時代の企業には、ネットを通じたアクセスが世界中から休む事なく到達し、リアルタイムにその処理をおこなうことが求められます。基幹系業務を担うシステムが一瞬でも停止すれば、大きなビジネスチャンスを失う事になり、収益だけでなく信用の低下を伴う致命傷となりかねません。このような状況下、企業の中核を支えるシステムに対しては、ネットワーク経由の予測不可能な大量トランザクションにもフレキシブルに対応可能なパフォーマンス、可用性、セキュリティ、コストを含めた堅牢性が不可欠なものとなっています。
 日本ユニシスのソリューション・コンセプトOnNet Solutionを具現化する『CLEARPATHサーバ HMP IXシリーズ』は汎用機環境(2200ノード)とオープン系環境(Windows NTノード)を結合させた高信頼性エンタープライズ・サーバとしてミッションクリティカルな基幹系業務とインターネット・ビジネスとの融合を強力にサポートします。

 日本ユニシスでは、平成10年7月に『HMP (Heterogeneous Multi Processing) IXシリーズ』を一新し、大型機『HMP IX5800シリーズ』、中小型機の『HMP IX5600シリーズ』をラインナップしました。
 今回発表の『CLEARPATHサーバ HMP IX6800シリーズ』は、これまでの最上位機種『HMP IX5800シリーズ』の後継機として位置付けられ、全23デルから構成されます。

 『CLEARPATHサーバ HMP IX6800シリーズ』は次の特徴を備えています。

(1) 大規模処理を追求、より高度なパフォーマンスと拡張性を実現
  単一プロセッサ能力を前機種比60%向上
『HMP IX6800シリーズ』はインターネット・ビジネスなど、急激な処理能力の負荷増大が予想される分野を想定し、大規模トランザクション処理への対応を図りました。単一プロセッサ性能を、当社ITASCA3800シリーズに比べ約2倍、IX5800比で1.6倍に強化しました。また、最新レベルのASIC注1)技術を適用し、プロセッサを1チップで実現。さらに一次キャッシュメモリを2.5倍としました。

  全23モデルで柔軟に拡張可能
2200ノードのプロセッサ性能別のモデル数を前機種IX5800シリーズの9モデルから、プロセッサ性能別に3系統23モデルへ大幅に拡充しました。最小構成モデルと最大構成モデル間で、約9倍の拡張性を持ち、必要に応じて柔軟なアップグレード・パスを提供します。
さらにノンストップ・システムを支えるXTPAアーキテクチャにより、最大64プロセッサまで拡張することができます。

  プロセッサの能力アップに併せて基本メモリ容量を前機種比2倍に強化
標準で内蔵する2200ノードのメモリ容量を前機種IX5800シリーズの2倍に設定。シングルドメイン(非分割)モデルでは512Mバイト、デュアルドメイン(分割対応)モデルでは1024Mバイトの大容量を実装することにより、コストパフォーマンスを大きく向上させています。

  新規チャネル
既に提供しているFIBREチャネルアダプタ(転送速度100MB/秒)に加えて、2200ノードにはUltra Wide SCSI注2)チャネルアダプタを提供し、コストパフォーマンスに優れたストレージ機器の接続に対応します。

  NTノードの強化
また、NTノードにはAQUANTAシリーズで培った高性能サーバ・テクノロジをベースに、最新のIntelプロセッサPentiumIII Xeonを採用して高速な処理を要求する最新ITに対応します。NTノードはノード当たり最大4プロセッサ、システム当たり最大4ノードまで拡張可能です。

(2) 基幹業務とオープンITの融合を実現するHMP対応ソフトウェア群
  2200ノード上での分散環境として新たにJava実行環境、MQ Series注3)をサポート、また分散オブジェクト開発環境としてOOCOBOLを提供します。

  2200 JVM注4)
2200ノード上でのJavaアプリケーションの実行と共に、直接2200ノード上の既存プログラム環境、データベース環境へのアクセスを可能にします。

  2200 MQ(提供予定機能)
すでにUNIX上のMQ(Message Queuing)Seriesを利用した、HMP IXシリーズへのゲートウェイ機能は提供済みですが、今回さらに2200ノード上でMQ Series環境を構築し、UNIX、NT及び他社メンフレームとの異機種間の非同期連携機能を提供します。

  OOCOBOL注5)
COBOL2000規格のオブジェクト指向機能を持ち、PC上でのHMP IX標準提供の開発ツールOADE-Winが利用できます。

  さらにCORBA環境から、HMP IX上の既存資産にアクセスするラッピング機能の提供を予定しています。

インターネット対応として以下のソフトウェアの機能を強化しました。

  XIS_WebNet注6)
Web、Open/OLTP対応トランザクション処理支援ミドルウェアXIS_WebNetに新たにUNIX上のMQSeriesとの連係機能とインターネット上でのセッション管理機能を追加、基幹系業務とインターネットの連携処理を更に強化しました。

  Web Commerce Server注7)
2200ノード上で稼働するWebサーバ・ソフトウェアでSSLセキュリティをサポート、ユーザ認証とデータの暗号化が可能です。既存アプリケーションのWebブラウザ対応画面への変更支援機能を新たに提供します。

  その他、インターネット時代の大規模トランザクション処理要求に対応すべく、HMP IXシリーズで提供しているソフトウェア群についてTCP/IPベースの大容量高速ネットワーク対応通信制御ソフトウェアCPComm注8)対応を強化しています。


 「HMP IX6800シリーズ」の価格はハードウェア、基本ソフトウェア、保守料金の合計で月額1,670万円から。出荷は本年12月からを予定しており、販売目標は2年間で100台です。
 なお、日本ユニシスでは今後もインターネット時代の基幹システムとして、また最新ITを柔軟に統合し続けるミッションクリティカルなエンタープライズ・サーバとして、『CLEARPATHサーバ HMP IXシリーズ』を強化・拡充していきます。


注1) ASIC:
    Application Specific Integrate Circuitの略。固有仕様で開発された高集積度IC。

注2) Ultra Wide SCSI:
    Ultra Wide Small Computer System Interfaceの略。転送速度40MB/秒のSCSIチャネル。

注3) MQ(Message Queuing) Series:
    Message Queuing Series。IBM社のトランザクション・キューイングのアーキテクチャ。

注4) 2200 JVM:
    2200 Java Virtual Machineの略。2200ノード上で稼働するJava仮想マシン。

注5) OOCOBOL:
    Object Oriented COBOLの略。

注6) XIS_WebNet:
    XIS for Web and Networkの略。既存トランザクションをWeb、MQ、Open/OLTP環境に容易に対応させるミドルウェア。

注7) Web Commerce Server:
    既存の基幹システムを活かしたWebアプリケーションを実現するソフトウェア(既存システムのモダナイズ機能も含む)。

注8) CPComm:
    Cooperative Processing Communicationsの略。Fast Ethernet LAN、ATM LANに直結し、TCP/IPプロトコルを高速処理し、大容量/高速通信を実現するソフトウェア。

記載の会社名、商品名は各社の商標または登録商標です。


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