
ニュースリリース
1998年10月14日
日本ユニシス と 細川製作所
大連理工大学にCAD/CAMシステムと金型ノウハウを貸与
〜「大連国際金型研究教育中心」を設立〜
日本ユニシス株式会社(社長=天野順一 東京都江東区豊洲1-1-1)と株式会社細川製作所(社長=細川敏宏氏 大阪府和泉市池田下町2840番地)は、中国東北地区の重点大学である大連理工大学(校務主任=林安西氏 中国大連)に対し、それぞれ、3次元統合CAD/CAMシステム「CADCEUS(キャドシアス)」および 金型に関連するノウハウを貸与のうえ、同大学と共同で「大連国際金型研究教育中心(Dailen International Die & Mold Research & Training Center)」を設立し、中国の金型産業振興を支援すると同時に、中国内における金型分野のCAD/CAM市場への進出のベース作りを図ります。
大連理工大学は、中国東北地区の対外開放の窓口となっている大連に、1949年当初大連大学の工学院として創立され、1960年代初頭より当時の中国教育部に直属する26校の全国重点大学の一つとして発展してきました。 中国政府が、21世紀に向かって重点的に100校の財政を支援するという「211プロジェクト」の方策を打ち出す中、1996年1月に同大学は、国家教育委員会、遼寧省と大連市政府が共同で行った当該プロジェクトの予備審査を通過したうえ、中央政府の専用資金の支援大学として確定されました。 中国においては、プレス金型は主に日本およびヨーロッパ地域からの輸入に頼っており、金型産業育成の黎明期にあります。 従来から大連理工大学には金型研究所が設置されており、同研究所の保有するコンピュータ・ソフトウェア、工作機械の制御システム、およびそのノウハウは、中国の金型産業の発展に多大な影響力を持っていました。 このたびさらに、中国の自動車用板金金型製造技術を主体とする金型技術の発展に寄与するため、日本の先端技術を移転し、中国の自動車用金型業界をリードする研究、技術指導機能を育成する機関として、同学内に「大連国際金型研究教育中心」を設立するに至ったものです。
一方、日本ユニシスの独自開発による「CADCEUS」は、モデリング機能、コンカレント性、CAD/CAM/CAEの連動性、および保守性などで高い評価を得ており、トヨタ自動車の「統合CAD/CAMシステム」のベースとしても採用されています。 特に、細川製作所をはじめとする日本国内のプレス金型業界では圧倒的なシェアを有し、目下合計3000シートの出荷を実現しています。 また1997年には東南アジア、1998年秋からは米国に、導入・保守サポートもできる代理店を開拓・育成することで、海外展開にも注力しています。
細川製作所は、1942年創業、1959年設立で、1998年3月期売上げ31億6千万円、従業員130名のプレス金型・特殊樹脂成形金型メーカーです。売上げの6割がプレス、4割が樹脂で占められ、自動車関連分野の売上げは全体の8割に及びます。 特に樹脂金型分野では、1983年からの住友化学工業と住友プレスモールド金型との共同開発により、自動車内装関連部品の表皮貼合一体成形金型の先駆を成しました。さらに1993年秋からは、日本ユニシスを通じて「金型加工パッケージ」ソフトの販売も行っています。
今回の「大連国際金型研究教育中心」設立に伴う貸与で、中国の産業振興に寄与することを通じて、日本ユニシスと細川製作所が期待するビジネス効果はそれぞれ次の通りです。
【日本ユニシス】
大連理工大学のCAD/CAMルームをPRルームとし、今後中国国内で育成される金型産業分野に対するCAD/CAMシステムの販売、導入、アフターサービスと開発の一部を同大学に委託することにより、「CADCEUS」の拡販を図る。
【細川製作所】
大連理工大学との緊密な協力関係の下、2000年4月を目処に「大連設計事務所」を開設し、国内の設計業務の部分的アウト・ソーシングを行う。また、今後予想される中国内事業展開や中国メーカーとの取引きにおいて、同大学の協力を得る。
なお、日本ユニシスからの「CADCEUS」(ハードウェア/ソフトウェア)は、16セットが今年6月に搬入済みです。 |
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