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ニュースリリース

1998年7月2日

日本ユニシス
ミドルウェア「SYSTEMν[nju:] Ver.3.2」発売

〜本格的ミッション・クリティカル業務に対応機能強化、プラットホームも拡充〜

 日本ユニシス株式会社(社長=天野順一 東京都江東区豊洲1-1-1)は、次世代企業情報基盤「SYSTEMν[nju:](システムニュー)」を機能強化し、ミッション・クリティカルな基幹業務に向けた「SYSTEMν[nju:] Ver.3.2」を、本日から販売開始します。
 
 SYSTEMν[nju:]は、分散オブジェクト技術の業界標準であるCORBA2.0仕様に準拠し、エージェント指向技術をはじめ次世代企業情報システムの構築には不可欠な先進技術を採用したミドルウェアです。
 
 SYSTEMν[nju:]は、平成9年4月にVer.3.0を発表して以来、次世代企業システムに不可欠なハイボリューム分散トランザクション環境を見据え、同年10月にはVer.3.1を発表しており、さらに今回「Ver.3.2」として、1つのサーバ上に複数のTA(トランスファ・エージェント)を配置できるマルチTA機能、処理実行時の効率化を図るFastPass機能、データベース高速アクセス機能、など効率/耐障害/運用面から各種機能の充実を行なっています。
 
さらに「Ver.3.2」では、ミッション・クリティカルな基幹業務を分散環境で実現するため、トランザクショナルORBとして本格的ハイボリューム分散トランザクション機能を実装したHA(ハイ・アベイラビリティ)シリーズを加えるとともに、HP−UX版の販売も開始し、対応プラットホームを充実しております。
 
 「SYSTEMν[nju:]Ver.3.2」の特徴は以下の通りです。
 


1.ラインアップにHA(ハイ・アベイラビリティ)シリーズとLightシリーズを追加

(1) HAシリーズは、各サーバ内でのエージェント間通信を高速化することにより、大容量トランザクション処理を可能にし、Ver.3.1に比べ大幅な処理効率向上を実現しました。メインフレームで培ったノウハウを機能として盛り込むことによりより堅牢性と処理効率を高めています。
HAシリーズで提供される主な機能は以下の通りです。
    マルチTA:1つのサーバ上に複数TAを配置し、複数のTAプロセスを稼働させ、処理並列度を高めて効率化向上を図ります。
    FastPass:CORBAオブジェクト間でTAを経由する必要のないメソッド呼び出しが高速化できます。
    TAコンティンジェンシ:ERIによりTA内に組み込まれたユーザコードに障害が発生した場合、あらかじめ登録されたエラーハンドラへ処理が引き継がれます。
    障害時切り替え機能:TAやCORBAサーバに障害が発生した場合に、自動的に同等の機能を持つTAやCORBAサーバに切り替わります。
    スレッド・プーリング:CORBAサーバ内にあらかじめスレッドを複数個起動しておくことにより、メソッド処理の平準化と高速化ができます。
    ERI(エンベデッド・リソース・インターフェース):TA内に直接ユーザコードを組み込むことにより通信処理低減が可能です。また様々なユーザ環境に合わせたデータベース・アクセス・ルーチンも組み込むことができます。
    オペレーション・トレース:メソッド起動時間・終了時間などをトレース・ファイル上に高速にダンプできます。
  (2) プロトタイプやORB製品試用を目的とした利用者に向けて、機能限定の廉価版のLightシリーズを今秋発表する予定です。
 

2.HP−UX版追加、対応プラットホーム充実
  従来のSolaris版 / WindowsNT版に加え、HP−UX版としてMTシリーズでは「MT5/MT10/MT20/MT50」の4タイプ、HAシリーズでは「HA20/HA50/HA100」の3タイプ、合計7タイプの販売を開始しました。
「SYSTEMν[nju:]Ver.3.2」のサポート環境は、以下の通り。
  (1) 1.OS(オペレーティング・システム)
  • Sun SPARC Solaris2.6
  • HP-UX 11.0 (新規)
  • Microsoft WindowsNT4.0
  • Microsoft Windows95 (クライアントのみ)
  •   (2) 2.DB(データベース)
  • ORACLE Oracle8 Enterprise Edition for Sun SPARC Solaris R8.0.4
  • ORACLE Oracle8 Enterprise Edition for HP-UX R8.0.4
  • ORACLE Oracle8 Enterprise Edition for Windows NT R8.04
  • ORACLE Oracle8 Workgroup Server for Windows NT R8.04
  •  

     今回「SYSTEMν[nju:]Ver.3.2」では、従来の月額使用料金制に加え、一括使用料の設定も行ないました。一括使用料は、Lightシリーズ18万円(予定)、MTシリーズ・HAシリーズは57万6千円(MT2)から5千2百80万円(HA100)となっております。

     

    参考<分散オブジェクト技術と業界標準CORBA>
    分散オブジェクト技術は、オブジェクト指向技術と分散コンピューティングの両方の技術を融合させたもの。この分散オブジェクト技術に基づく分散プラットホームの事実上の業界標準がCORBA(Common Object Request Broker Architecture)である。この技術はクライアント・アプリケーションとサーバ・アプリケーション間に、ORB(Object Request Broker)と呼ぶ仲介役の仕組みを置き、これに通信や実行の管理を一手にまかせる方法で分散オブジェクト環境を実現させている。この仲介役のORBが、異なるORB間と通信する規定も標準プロトコル(IIOP:Internet Inter-ORB Protocol)として定めている。このため異なるORB上にあるアプリケーションも区別なく連携可能。つまりハードウェア、OS、言語に依存せずにアプリケーション連携が可能になる。
     

     なお日本ユニシスでは、平成9年10月2日発足の「分散オブジェクト推進協議会」に主要メンバーとして参加、お客様の更なる利便性を図る為に各ベンダのORB製品間インターオペラビリティ検証等、分散オブジェクト技術の普及に努めています。

     

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    ※掲載のニュースリリース情報は、発表日現在のものです。その後予告なしに変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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