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Foresight in sight

旧日本ユニシスのニュースリリース

2014年11月10日

日本ユニシス、イトーキ
「近未来オフィスにおける協創的コミュニケーション」の共同研究を開始 〜 人工知能と最先端のワークスタイル・デザインを融合したクリエイティブワークのためのオフィスコンセプトを提案 〜

日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:黒川茂、以下 日本ユニシス)と株式会社イトーキ(本社:大阪市城東区、代表取締役社長:松井正、以下 イトーキ)は、より高い創造性を発揮する近未来オフィス空間の構築を目的とした、協創的コミュニケーションを支援する仕組みの共同研究『近未来オフィス U&I空間プロジェクト』(注1)を開始しました。

この共同研究では、日本ユニシスの人工知能(AI:Artificial Intelligence)とイトーキの最先端ワークスタイル・デザインを融合することで、人と人のコミュニケーションを支えるクリエイティブワークのためのオフィスコンセプトを提案します。

共同研究の第一弾として、そのコンセプトを具現化する、オフィス空間の試作を公開します。この試作では、グループワークにおける発想や共通認識を形成するための、コミュニケーションを強化するオフィス空間を、実際に体験することができます。

【背景】

現在、企業には国際競争力を高めるため持続的にイノベーションを起こすための新たな着想を生む協創的コミュニケーションの場が求められています。創造性は、ある特定のクリエイターだけのものではなく、あらゆる職種、あらゆるワーカー(働く人)に望まれる能力であり、企業を成長させる原動力です。

【『近未来オフィス U&I空間プロジェクト』が目指す近未来のオフィス空間】

近未来のオフィス空間は、人々のFace To Face(フェイストゥフェイス)による創造的なコミュニケーションがいたるところで生まれるよう仕組まれた場となります。カフェテリアや窓際のコーナー、会議室など、人が集うところに埋め込まれた知性を持つ設備が、そこに生じるコミュニケーションの目的を察して各々が互いに相手の考えていることへの理解を深めたり新奇なアイデアがたくさん生まれたりするよう積極的に場を演出します。

【日本ユニシスのこれまでの取り組み】

日本ユニシスは、人と人とのコミュニケーションに交ざり、コミュニケーションをサポートするコンピュータの実現を目的として、人間がコミュニケーションを取るときの前提として共有している背景知識や感覚(コモンセンス)を備えた人工知能(注2)の研究開発を進めてきました。

【イトーキのこれまでの取り組み】

イトーキでは、新たな価値創造へ導くひとつの鍵は人と人、人と情報のコミュニケーションと捉え、長年にわたってオフィスの創造性を追求してきました。また、ICTを活用し、実世界空間(オフィス)と情報空間(コンピュータ)が相互作用するシームレスな融合デザインの研究開発とプロトタイピング(実際に稼働するモデルの作成)を進めてきました。

【提案するオフィスコンセプトの概要と特徴】

グループワークにて創造的なアウトプットを得るためには、参加者が相互に刺激し合うことが必要です。『近未来オフィス U&I空間プロジェクト』では、人のように文脈を理解し、場の空気を読む、そんな「コモンセンスAI」という頭脳をもった会議室がもう一人の参加者として議論の場に参加し、アイデア出しや合意形成をサポートしてくれる、そんな会議室を考えています。

今回、共同研究第一弾の成果として、イトーキの「イトーキ東京イノベーションセンター SYNQA(シンカ)」において、そのコンセプトを具現化したオフィス空間の試作を公開します。

本試作は、オフィスの中でコミュニケーションの場となる空間を表現しています。この空間は、コモンセンスAIとICTを活用し、そこで交わされている会話の中から言葉を拾い、それをきっかけに新しい発想やインスピレーションを喚起させたり、その意味合いをいろいろな角度から捉えて共通認識を高めたりするよう、手掛かりを空間内のテーブルや壁が提示する仕組みを備えています。

■特徴1
イトーキの考えるクリエイティブ・プロセス(『trans.』)メソッド(注3)を採用することにより、[個人と組織]・[発散と収束]、創造へと導く[2×2]の4つのモードを、自由に、かつ瞬時に行き来することで新たな着想を得ることができます。
■特徴2
コモンセンスAIが、人々のコミュニケーションの中で発せられた言葉を音声認識により拾い上げ、人のような連想や類推を用いて新しい発想やインスピレーションを誘発させたり、その言葉から意味合いを多様な視点から共有し共通認識を創りあげたりするもう一人の参加者となり、協創的コミュニケーションを支援します。 

図1.展示イメージ
  図1.展示イメージ(手掛かりをフェイスアップテーブルと壁面に提示します)

図2.画面イメージ
図2.画面イメージ
【今後の展開】

今回の共同研究成果の第一弾試作を皮切りに、日本ユニシスとイトーキは、両社の強みの相乗効果を発揮した、「近未来オフィスにおける協創的コミュニケーション」の創造を推進していきます。

また、共同研究『近未来オフィス U&I空間プロジェクト』として、プロトタイピングならびに実証実験を通じて、近未来オフィス空間を支援するシステムの3年後の製品化を目指します。

以上
■デモンストレーション展示のご案内
イトーキ東京イノベーションセンター SYNQAで、近未来オフィス空間(第一弾の試作)を体験できます。※事前予約が必要です。
  • 展示場所:イトーキ東京イノベーションセンター SYNQA 2F プロジェクトブース
    東京都中央区京橋3-7-1 相互館110タワー 1-3F
  • 展示期間:2014年11月25日〜2015年3月31日
    (イトーキ東京イノベーションセンター SYNQAの開館時間内)
  • 予約・詳細お問い合わせ:http://www.synqa.jp/
注記
注1:『近未来オフィス U&I空間プロジェクト』
本プロジェクト名にある「U&I」は、 両社の社名(ユニシスの「U」とイトーキの「I」)
および、ユニバーサル・インテリジェンス(すべての人に普遍的なコモンセンスAI)の「U」・「I」、ユーザー・インタラクション空間(ユーザーの協創的コミュニケーションをICTで支える近未来オフィス空間)の「U」・「I」の、3つの意味を込めています。

注2:日本ユニシスのこれまでの研究成果
今回の人工知能(AI)を利用したブレーンストーミング支援システムの研究開発では、
日本ユニシスがコモンセンスを備えた人工知能(AI)に関する取り組みの一環で行った「空気が読めるコンピュータをつくろう」プロジェクトで得た知見を活用しています。
  • 「空気が読めるコンピュータをつくろう」プロジェクト: http://omcs.jp/
注3:イトーキの考えるクリエイティブ・プロセス 『trans.(トランス)』
創造過程における[個人と組織]・[発散と収束思考]、また個人のアイデアを組織の創造へと導く[2×2]の4つのモードを、自由に、かつ瞬時にモード・チェンジすることによる組織知識創造プロセスのデザイン・コンセプトです。環境を変化させ、思考の転換を繰り返し、アイデアを変換させる。これがイトーキの考える創造への変換『trans.』です。
商標、登録商標
  • 記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
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