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Foresight in sight

ニュースリリース

2010年4月19日

日本ユニシス 
クラウドサービス時代のアプリケーション開発を支える
「MIDMOST® for .NET Maris™」を提供開始

〜 システム開発の生産性と品質向上を実現 〜

   日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、社長:籾井 勝人、以下 日本ユニシス)は、システム開発の生産性と品質を向上させる「MIDMOST for .NET Maris」(ミッドモスト フォー ドットネット マリス)を本日から提供開始します。

   ビジネス環境が厳しくなる中、企業競争力強化に向けて、お客さまのニーズの多様化やシステムへの信頼性向上の要求など、情報システムの重要性は日々増加しており、これまで以上に、より早く、より確実なシステム構築へのニーズが高まっています。
   加えて、インフラ・仮想化技術の急速な進歩、ビジネス環境の急速な変化により、企業はクラウドサービス型の利用形態や、SaaSの組み合わせを考慮した情報システムを開発する必要性が求められています。

   日本ユニシスは2002年にマイクロソフトが.NET Framework(注1)を公開した当初から、先駆者として.NET開発専門組織を立ち上げ、200社を超える.NET Frameworkを活用した信頼性の高いシステムを構築してきました。そして、これらの開発実績で蓄積されたノウハウをアーキテクチャと開発プロセスの両面から体系化した開発方法「LUCINA for .NET」や、.NET対応のアプリケーションフレームワーク製品「MIDMOST for .NET」など、システム開発のための知財を開発してきました。
   「Maris」は、今までの.NET開発知財を、.NETシステム開発の統合フレームワーク製品として統合・発展させたものとなります。

   日本ユニシスは、今後も「Maris」を活用することで.NETアプリケーション開発の生産性を向上させ、お客さまへ高品質なシステムインテグレーションサービスを提供します。

 「MIDMOST for .NET Maris」 の特徴は、以下のとおりです。

  1. クラウドサービス型のアプリケーション開発で利用可能 
    「Maris」は、従来のオンプレミス型(注2)アプリケーション開発だけでなく、昨今増加しているSaaS型アプリケーション開発にも対応しています。日本ユニシスのクラウド型データセンターで動作検証済みであり、クラウドサービス型のアプリケーション開発でも利用可能です。今後は、Windows®Azure™ (注3)対応も視野に入れ、クラウドサービス時代のアプリケーション開発を支えます。

  2. 日本ユニシスのシステム基盤「AtlasBase®(注4)」により、一体化したサービスを提供 
    「Maris」は、日本ユニシスのオープン系システム基盤「AtlasBase」における「システム共通機能領域」の中核製品のひとつです。「Maris」の提供開始により、すでに提供済みの「MIDMOST for Java®EE(注5)」と併せて、日本ユニシスのオープン系システムアプリケーション開発標準を確立しました。
    また、「AtlasBase」のインフラストラクチャ領域で定義するプロダクトセットとの組み合わせ検証により、システム共通領域とインフラストラクチャ領域とで対応する非機能要件の明確化・実装の抜け漏れを防止し、システム開発全体の品質向上を実現します。
    今後も「AtlasBase」を通じて、お客さまへ付加価値を提供することで、お客さまとの信頼関係の強化を目指していきます。

  3. システム開発において必要となる実行基盤と共通部品を提供 
    全てのアプリケーションで必要となる「実行基盤(フレームワーク)」およびシステム共通機能を「共通部品」として提供します。利用頻度の高い共通部品を活用することで、共通機能を一から開発する必要がなくなり、業務ロジック開発に注力できるようになり、効率的なシステム開発が可能となります。

    • 実行基盤(フレームワーク)オンライン処理基盤:
         (1)フロントエンド機能:(Web)ASP.NET拡張機能やWeb画面部品など
         (2)バックエンド機能:トランザクション管理/ログ、メソッド入出力ログ、DB例外付け替えなど
    • 共通機能基盤/ユーティリティ:
         ユーザ情報、権限チェック、ロギング、外部定義管理、バリデーション、ファイル操作、暗号化など機能部品をまとめて提供しています。

  4. 開発プロセス全般を網羅する各種ドキュメント・ツールなどの開発標準の提供 
    「Maris」は、開発作業効率の向上や作業の抜け漏れを防止するための開発プロセスを記したガイド、各種設計書テンプレート、開発規約、開発支援ツールから成る「開発標準」を提供します。
    「開発標準」は、実行基盤・共通部品と互いに整合性の取れた形で提供するため、システム開発を円滑に進めることができます。

    • 作業フロー、設計書テンプレートに従った設計を行うことで品質の均質化を実現します。
    • プロジェクトの迅速な立ち上げ・確実な遂行を実現する、各種ガイド、テンプレート群・サンプルアプリケーションを提供します。

   今後、「Maris」は4月13日にマイクロソフトから発表されたVisual Studio® 2010や. NET Framework4.0への対応、バッチ基盤、帳票基盤など新規処理基盤の追加、および開発支援ツールの拡充を予定しています。さらには、マイクロソフトのRIA(注6)技術であるMicrosoft Silverlight™に対応していく予定です。

   日本ユニシスは、本製品および関連サービスを合わせて、今後3年間で約220億円の売り上げを見込んでいます。

以上

 【エンドースメント】 今回の発表に当たり、以下のコメントをいただいています。

マイクロソフト株式会社 執行役 デベロッパー&プラットフォーム統括本部長 大場 章弘 氏

    日本ユニシス様の「MIDMOST for .NET Maris」の発表を心より歓迎いたします。
    日本ユニシス様には、早期から .NET Framework を強力に推進いただき、卓越した.NETによるシステム開発スキルと多くの実績を有されています。
    この度、発表された「MIDMOST for .NET Maris」は、日本ユニシス様の豊富な実績から蓄積された貴重な経験とノウハウを、統合・発展させたものであり、.NETをベースとしたアプリケーション開発の生産性と品質の向上に大きく寄与するものと確信しております。
    日本ユニシス様の多大なる貢献に敬意を表すとともに、パートナーシップをより一層強化し、お客さまの情報システム活用によるビジネスの成長を今後も共に支援していく所存です。


注1:. NET Framework 
XML Webサービスやウェブアプリケーションの構築、導入、および実行のためのマイクロソフトのプラットフォームです。

注2:オンプレミス 
情報システムを利用するに当たり、自社に機材を用意・設置し、ソフトウェアを導入・利用する形態のことです。

注3:Windows Azure 
マイクロソフトが提供する大規模データセンター向けのクラウドOSです。

注4:AtlasBase 
「AtlasBase」は、日本ユニシスのシステム開発のノウハウと知財を体系化・標準化したオープン系システム基盤です。「AtlasBase」は、システム基盤をシステム共通機能領域とインフラストラクチャ領域から構成され、知財蓄積と活用に取り組んでいます。これによりシステム開発におけるリスク削減、品質向上、および安定稼働を実現します。

注5:MIDMOST for Java EE 
「MIDMOST for Java EE」は、日本ユニシスがこれまで蓄積してきた知見やノウハウを集大成したJavaアプリケーション開発標準です。「MIDMOST for Java EE」には、大規模開発向けのLWFと中小規模向けのMaiaがあり、それぞれ実行フレームワーク、開発標準(テンプレートやドキュメント、各種ツール)から構成されます。

注6:RIA(Rich Internet Applications) 
ユーザインターフェースに各種技術を用い、単純なHTMLで記述されたページよりも操作性や表現力に優れたWebアプリケーションです。

注釈/リンク

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