2009年12月16日
日本ユニシス
くりっく365
市場向け外国為替証拠金取引システムの
SaaS型サービス「TRADEBASE
for FX」を販売開始
〜 国内初、証券、コモディティから、FXまでのトレーディングシステムを
総合的にSaaS型サービスとしてラインナップ化し提供 〜
日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、社長:籾井 勝人、以下 日本ユニシス)は、株式会社東京金融取引所(本社:東京都千代田区、社長:太田 省三氏、以下 東京金融取引所)が開設する外国為替証拠金取引(愛称:くりっく365
)向けの取引システムをSaaS(Software as a Service)型サービス「TRADEBASE(トレードベース) for FX」として開発し、本日から販売を開始します。
また、第1号のお客さまとして、岡三オンライン証券株式会社(本社:東京都中央区、社長:池田 嘉宏氏、以下 岡三オンライン証券)へ2010年2月末からサービスを提供開始します。
昨年の金融危機以降、株式市場の冷え込みが続く一方で、外国為替証拠金取引(Foreign eXchange、以下FX)市場は堅調な拡大を続けています。FXは、従来、店頭取引市場が中心でしたが、世界的な店頭デリバティブ規制や、金融庁によるレバレッジ規制(注1)など法整備が進むことにより、今後は取引所取引についても市場拡大が進むと想定されます。
東京金融取引所が開設するFX市場「くりっく365
」は、2005年の市場開設以降、現在では取引参加企業16社、取引高も月間700万枚超(2009年11月末現在)にまで伸張しており、今後も取引参加企業の新規参入により市場拡大が見込まれています。
日本ユニシスは、同市場の成長性に注目し、これまでSI(System Integration)型で提供してきた取引システムのノウハウを活用し、SaaS型サービスとしてくりっく365
取引システムを開発しました。システム開発においては、日本ユニシス独自の電子取引システム基盤であるTRADEBASE21(注2)をもとに、新技術・方式の採用により、これまで以上に安定的で堅牢なシステム基盤を構築しており、今回、くりっく365
取引高でトップクラスのシェアを誇る岡三オンライン証券へのサービス提供が決定したものです。
多様化する金融商品に対応できる安定的なインターネット取引システム基盤を、利用型サービスで提供することにより、証券会社など金融商品取引業者にとっては、システム導入の初期投資コストの抑制と、短期間での導入が可能となります。
サービスの主な特徴は、以下のとおりです。
- オープン基盤での高品質ミッションクリティカルシステム
FXは24時間取引のため高い安定性が求められます。日本ユニシスのオープン系システム基盤であるAtlasBase® (注3)と、マイクロソフト社とのアライアンスによる実績とノウハウを活用し、可用性に優れたミッションクリティカルなアプリケーションシステムをSaaS型で提供します。 - ビジネスの変動にも柔軟に対応
固定料金に加え、取引高に応じた従量料金制を組み合わせた料金体系を採用、取引高に応じてお客さまのシステムコストを変動費化できます。また、お客さまの規模に応じ、数千口座規模から数十万口座規模の拡張にも安価な料金での対応が可能です。 - 他システムとの連携
オプションサービスとして、お客さまが従来から利用している既存のくりっく365 取引システムとの連携サービスを提供します。また、お客さま独自システムやアルゴリズムトレード(注4)などにも連携できるよう、注文系API(Application Program Interface)、情報系APIも提供します。
日本ユニシスは、次世代金融ソリューションとして市場系分野の強化を図っていますが、今後リテールビジネス向けの金融トレーディングサービス基盤として、証券、商品先物、FXなどのラインナップでの総合的なSaaSソリューション化を推進し、今後またCFD(注5)など新たな金融商品のサービス追加も検討していきます。
日本ユニシスは今後、証券会社を中心に本サービス を展開し、6年間で約100億円の売上げを目指します。
以上
- 注1:デリバティブ規制、レバレッジ規制
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昨年の金融危機の要因となった店頭デリバティブ取引への規制を強化するため、米政府では、取引の透明性を高め国際間での監視を強化することを目的とし、相対取引においても清算機関での決済を義務付ける方向で検討を進めています。また、日本国内でも、急拡大するFX取引での過度な投機抑制のため、2011年内にレバレッジ(証拠金倍率)を韓国や香港と同水準の25倍程度に抑制することが義務付けられます。
- 注2:TRADEBASE 21
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TRADEBASE
21は、複数市場、複数市場形態、複数商品の取引を実現できる日本ユニシスの電子取引システムフレームワークです。
- 注3:AtlasBase
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日本ユニシスグループの豊富なシステム構築経験で培ったノウハウと実績を体系化したシステム開発基盤コンセプトです。オープンシステム基盤に必要な要件に適合した「検証済みのプロダクトセット、適用方法論、サービス」を定義し、標準化することで、リスクを軽減し、高品質なシステム構築を実現します。
- 注4:アルゴリズムトレード
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手動による裁量取引ではなく、特定のプログラムロジック(アルゴリズム)に従い、システム的な売買を行う取引手法で、すでにヘッジファンドなどでは広く採用されている形態です。アルゴリズムに応じて、短時間内での大量注文執行や、24時間の継続的な自動売買なども可能となります。金融商品取引が複雑化するなかで、今後一部個人投資家などにも利用が進むと想定されます。
- 注5:CFD(Contract for Difference:差金決済取引)
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以前はエクイティスワップとも言われたデリバティブ取引の一種です。世界の株価指数や株式個別銘柄、商品、債券、外国為替の値動きを現物の受渡しを前提としない差金決済にて取引を行います。同取引で先行しているヨーロッパやオーストラリアでは、金融商品取引の約3割を占めるほどに成長しています。
注釈/リンク
商標、登録商標:
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※掲載のニュースリリース情報は、発表日現在のものです。 |
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