2008年5月7日
日本ユニシス
「パーミッションコントロール」実用化を検証
来店者と店舗の「サービスのミスマッチ」の解消を目指す
〜 「秋葉原先端技術実証フィールド推進協議会」実証実験に参加 〜
日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、社長:籾井 勝人、以下 日本ユニシス)は、秋葉原実証実験に参加し、情報の提供者が情報ごとの参照権限を設定できる「パーミッションコントロール」の実用化を検証します。「パーミッションコントロール」を用いて、来店者の期待と飲食店の提供するサービスに不一致がある状況「サービスのミスマッチ」の解消を目指します。
「パーミッションコントロール」
「パーミッションコントロール」とは、「情報の参照を誰に許可するかは、情報の提供者の意思でコントロールするべき」という考えに基づき、情報の提供者が情報ごとの参照権限を設定できる機能です。
例えば、患者が通院し治療を受けている病院、その病院の連携先の病院、医学的な統計情報を作成する組織などによって、患者が見せたい情報は変ってきます。「パーミッションコントロール」を利用することにより、通院先の病院には病状などの医療情報と住所氏名などの個人情報の両方公開し、統計情報を作成する組織には医療情報のみを公開し、個人情報を非公開とすることができます。
実証フィールド
現在、情報技術は、企業から個人へ普及した段階を越え、社会全体に浸透しつつあり、部門内・企業内だけでなく企業間や社会全体での最適化が求められています。このためには、現場の課題に対する実証実験を繰り返すことが大切であり、特に企業の枠を超えた社会全体を対象とした実証フィールドでの検証が不可欠です。
このような観点から、「秋葉原先端技術実証フィールド推進協議会」(注1)(以下、協議会)を通じて実証実験に参加します。協議会が中心となり、秋葉原の地元自治体など関連組織と効果的な実験を行うための調整や実証フィールドにおける店舗の現実の課題を洗い出しました。各店舗の負荷とならないように配慮し、4店舗の協力を得て実証実験を行います。
アキバ実証実験
来店者の目的や期待と飲食店の提供するサービスに不一致がある状況を「サービスのミスマッチ」と呼びます。例えば、飲食店に対する期待は人それぞれで、食事やお酒を楽しみたい人、仕事をしたい人や打ち合わせをしたい人がいます。ノートパソコンを持ち歩く人にとって、無線LANが使えることや電源を貸してくれることが、店舗選びの要素の一つです。食事を楽しみたい人にとっては不要なサービスでも、仕事がしたい人にとっては有用なサービスの場合があります。
来店者の関心に合わせて、より詳細な情報と常連客の雰囲気が事前に分かれば、「サービスのミスマッチ」を解消することができ、なじみの店を探している新たな顧客層を開拓できると考えています。
そのために、「パーミッションコントロール」を利用した「おすすめ店舗」機能と「落書き帳」機能を携帯電話からアクセスできるウェブアプリケーションとして提供します。
日本ユニシスは、「パーミッションコントロール」をはじめとする社会を支える新たな情報技術の実用化を目指し、実証フィールドや現場の課題に対して検証ならびに実験した結果について、先端技術で価値創造するTyzoh®コミュニティ(注2)を通じて公開します。
以上
【実証実験の概要】
パーミッションコントロール」を利用した「おすすめ店舗」機能と「落書き帳」機能を携帯電話からアクセスできるウェブアプリケーションとして提供します。
「おすすめ店舗」機能は、目的や期待が一致した来店者に対して、より詳細な各店舗の特色を店長が提示する仕組みです。例えば、「仕事がしたい」という目的に対して「無線LANが使えます」「携帯電話の充電器あります」などの各店舗の特色を来店者が参照できます。
「落書き帳」機能は、来店者だけが書込みできます。また書込んだ情報の公開先を「同じ店舗の来店者に限る」「キャンペーン店舗の来店者に限る」「店舗の来店者に限らず誰でも公開」の3つの公開範囲を書込んだ来店者が自ら決定することができます。未だに来店されてない新たな顧客に対して店舗の雰囲気をより正確に伝えることができます。
注1:秋葉原先端技術実証フィールド推進協議会 | |
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先端企業、関連団体等の産官学の協力体制を構成することにより、秋葉原を、実証フィールド(テストベッド/テストマーケット)として常設的に利用可能にする諸事業を行い、先端技術の事業化をより効率的・効果的に推進すること」を目的に、2007年1月に設立されました。秋葉原は地域住民、地域従業者、地域来訪者が行き交い、科学技術に目の肥えた人々が集客・交流する場であり「テストマーケット」としての各種の試みを実施するのに最適な街です。 |
注2:Tyzoh(タイゾウ)コミュニティ | |
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Tyzoh(タイゾウ)コミュニティは、先端技術で価値創造するために活動しています。幅広く参加者を募り、洋々な技術シーズ、社会的なニーズの高まり、制度変更などを議論の種として、利用シーンやビジネスモデルを想定しつつ、先導モデルを検討しています。検討・実験結果を受けて、研究開発されたソフトウェアはRinza®Software Familyとして幅広く公開されています。「パーミッションコントロール」もその一つです。 |
注釈/リンク
* | Tyzoh、Rinzaは日本ユニシスの登録商標です。 |
* | その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。 |
* | 関連URL: 「実証実験ホームページ」 http://dev.tyzoh.jp/akiba2008/ 「秋葉原先端技術実証フィールド推進協議会」 http://www.akibafield.jp/ 「Tyzoh」 http://www.tyzoh.jp |
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※掲載のニュースリリース情報は、発表日現在のものです。 |
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