2008年4月8日
日本ユニシス、"常識破り"のルールを発見する
データマイニング・ソリューション「MiningPro21®」最新版を提供開始
〜奈良先端大のソフトウェア工学の知見と日本ユニシスのビジネスデータでのノウハウとソフトウェア資産を合体、
ソフトウェア開発やビジネスの大幅改善に効果のあるソフトウェアをそれぞれ実現〜
日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:籾井勝人、以下 日本ユニシス)は、顧客分析や商品分析、需要予測等を行うためのデータマイニング・ソリューション「MiningPro21」シリーズ最新版を本日から提供開始します。
企業においては、顧客ニーズの多様化や商品ライフサイクルの短縮化に対して、迅速で適切な対応が求められています。データに裏付けられた的確な意思決定へのニーズが高まる一方で、企業内外で発生するデータは爆発的な増加を続け、煩雑なデータ管理や分析の業務負荷が大きな課題となっています。
このたび提供開始する最新版では、膨大なデータの中から、これまで発見できなかった常識を覆す法則を導き出す「ルール抽出機能」と、マイニング結果を必要なメンバーで共有する「データベース連携オプション機能」の2点を新たに追加しました。これらの活用により、競合他社との差別化を図る施策を打ち出し、ナレッジの共有を通じていち早く実行に移すことで、企業の競争優位性を確立することができます。
また日本ユニシスは、国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学 ソフトウェア工学講座(以下、奈良先端大)と産学連携の共同研究を進めてきました。「ルール抽出機能」のエンジンには、共同研究のテーマである「エンピリカルソフトウェア工学(注1)」から得られた分析ノウハウが還元されています。
「MiningPro21」の新規追加機能とその主な特徴は以下のとおりです。
1."常識破り"のルール発見(ルール抽出機能) |
多くの場合で当てはまる一般ルール(常識ルール)と、一般ルールとは異なる結果をもたらす例外ルールをペアで見つける分析を行い、これまで見落としていた"常識破り"のルールを発見、見落としていたリスクの発見と回避や、独自性の高いマーケティング施策による差別化の確立を可能とします。 |
■「ルール抽出機能」の例 : 会員制スポーツクラブ(データは架空のものです) |
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2.RDBMSとの連携(データベース連携オプション機能) |
Microsoft® SQL Server™やNetezza® Performance Server(注2)などのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)にアクセスが可能です。データウェアハウスなどに蓄積されたデータの取り込みやマイニング結果をRDBMSへ反映する機能を強化しました。 データ管理やデータ取り込みにかかる時間やコストの削減、メンバー間における分析結果の共有、高速データベースエンジンとの連携による大量データの分析の効率化とともに、企業が保有する既存データの資産価値向上に繋がります。 |
このたびの新機能は、「MiningPro21」シリーズのうち基本分析モジュールの最新版から提供します。
「MiningPro21基本モジュール」のソフトウェアライセンス価格は1システム200万円(消費税別)からとなっています。
なお連携ソリューションとして、日本ユニシスの通販企業向け情報系ソリューション「IMPACT-DM/MA3」や小売業向けソリューション「OpenCentral®plus」、顧客の声分析ソリューション「CVPro®」などがあります。
日本ユニシスは「MiningPro21」を活用したデータマイニングのシステム構築において、年間10億円のビジネス規模を見込んでいます。
以上
【ご参考】
* 奈良先端科学技術大学院大学の本件に関するニュースリリース(本日付) |
「ソフトウェア開発の「常識破り」を発見する分析ソフトウェアを日本ユニシスと共同開発」 |
http://www.naist.jp/pressrelease/detail_j/topics/327/ |
*「MiningPro21」とは |
「MiningPro21」は、日本ユニシスが長年にわたり培ったデータマイニング技術を活かして開発、1999年の販売開始以来シリーズ合計で80社以上の企業で導入されています。 小売や通販業界では優良顧客のセグメント分析・商品の併売分析(バスケット分析)・顧客数予測などで、通信や金融業界では電話やカードの解約者の事前発見・与信分析といった分野で利用されています。統計解析の専門家でなくても容易に利用できるよう、分析手順をあらかじめ組み込んでおり、グラフィカルな画面インターフェースにより直感的な操作が可能です。「機能性」と「使いやすさ」を兼ね備えた、マーケティング業務に最適なビジネスユーザ向けデータマイニング・ソリューションです。 |
* 「MiningPro21基本分析モジュール」の主な機能 |
このたび強化した2機能以外の基本分析モジュールで提供している機能は以下のとおり。 |
◎データマイニング機能 ・分類:データをいくつかのグループに分類 ・予測:ある値(連続量)の予測やYES/NO(二値)の判別 ・判別:データを分割して、有益なグループを抽出 ・相関:2つ以上の事象の関連性を発見 ◎スプレッドシート分析機能:データを画面に表示しての各種分析 ◎グラフ解析機能:ヒストグラム、相関図、箱ヒゲ図、濃淡グラフ等の表示・出力 ◎データ加工機能:変数変換・カテゴリ化 |
* 「MiningPro21」シリーズの主要構成: |
「MiningPro21」には基本分析モジュールおよび以下のシステムで構成されています。 ◎「MiningPro21需要予測システム」 過去の実績データと変動要因との関係から将来を予測します。 ◎「MiningPro21文書マイニング・システム」 顧客の声や文書情報などを対象とした、テキストマイニングを実現します。 |
注1:エンピリカルソフトウェア工学 | |
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実証的ソフトウェア工学ともいわれる。ソフトウェア開発現場における観察や実験を通じて技術を開発し検証すること、理論だけでなく実践経験に基づいて技術を評価することに中心をおく。2003年から、文部科学省リーディングプロジェクト「e-Society基盤ソフトウェアの総合開発」の一環として、奈良先端科学技術大学院大学、大阪大学が中心となりEASE (Empirical Approach to Software Engineering) プロジェクトを産官学連携で進めており、「NEEDLE」もその成果の1つとなっています。 |
注2:Netezza Performance Server | |
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高パフォーマンスを発揮するデータウェアハウス専用アプライアンス。 |
注釈/リンク
* | MiningPro21、OpenCentralおよびCVProは、日本ユニシス株式会社の登録商標です。 |
* | Netezzaは、米国Netezza Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。 |
* | Microsoftは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。 |
* | 本文中に記載されているIMPACT-DM/M3は、2009年5月22日をもってDM/M3と名称変更いたしました。 |
* | その他、記載の会社名および商品名は、各社の登録商標または商標です。 |
* | 関連URL: 「奈良先端科学技術大学院大学」 「EASEプロジェクト」 「MiningPro21」 「IMPACT-DM」 (2009年5月22日をもってDMと名称変更) 「Netezza Performance Server」 |
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※掲載のニュースリリース情報は、発表日現在のものです。 |
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