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Foresight in sight

ニュースリリース

2007年2月20日

JALと日本ユニシス
国内貨物計量システムを共同開発し実用化!

〜ICタグを活用して、更なる安全性の確保と作業効率の向上につなげます〜

 株式会社日本航空(本社:東京都品川区、グループCEO:西松 遙、以下 JAL)と日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、社長:籾井 勝人、以下 日本ユニシス)は、ICタグを活用した貨物コンテナ計量システムの共同開発を進め、今般実用化しました。JALでは当システムを昨年鹿児島空港内の上屋に試験的に導入していましたが、安全性や作業効率の向上が確認できたため国内13空港(*)の貨物上屋に順次本格導入を進めます。
  (*)女満別、旭川、釧路、帯広、青森、神戸、徳島、高松、北九州、大分、長崎、熊本、鹿児島

 新しく開発したシステムにおいては、「貨物コンテナに取り付けたICタグ」、「ICタグ内の情報を無線で読み取るハンディターミナル」、「フォークリフト上に設置された専用端末」を活用し手入力など人が介する作業を軽減しながら情報を確実に送受信します。またこれら各空港で登録された情報は一旦東京に設置したサーバー内に登録された後、JALの基幹システムに転送され、航空機のウェイトバランスを決定するために利用します。

 コンテナの番号と重量の情報は航空機の離着陸時や飛行中のバランスを適切に保つための搭載計画の作成に必須な情報です。従来地方空港では貨物上屋で計量した後、JALの基幹システムに手作業で入力し、何重にも再確認することで搭載計画を安全に作成してまいりました。今回の新システム導入によりこれら作業が軽減され、効率が向上します。

 また基幹空港における従来型ICタグを活用したシステムに比べ、システムの初期導入費用を軽減することが可能となるほか、ICタグの購入および維持コストが軽減できるため、全国展開時の費用を大幅に低減することが可能となります。加えて東京に設置したサーバーでデータベースを一元管理できるため、空港ごとに行う必要がある保守管理の費用を削減することができます。

 更に今回導入したICタグの活用により、今後コンテナの資産管理や貨物の動態管理など新しい活用方法を検討してまいります。JALは日本ユニシスの技術を活用し、安全性確保と作業効率の向上に取り組んでまいります。

以上

 《 国内貨物計量システムの特徴 》

  • 約1万台のコンテナに、ICタグを取り付け。
  • 2.45GHz帯パッシブ型ICタグ(注1)を採用。
  • 記入、手入力など人が介するプロセスの削減。
  • 従来から、基幹空港で使用していたセミパッシブ型のICタグ(注2)に比べ、1枚当りの購入コスト、 バッテリー交換等維持コストを大幅に低減。
注1: パッシブ型ICタグ
ICタグとは、データの読み取り(書き換え)が可能なICを埋め込み、電波を使って情報の読み書きを行うタグ(荷札)。パッシブ型ICタグは電池などの電力源を持たず、リーダーライターからの電波により電気を発生させ通信を行うICタグを指します。
注2: セミパッシブ型のICタグ
セミパッシブ型のICタグは電池を内蔵し、リーダーライターからの電波を受信すると自ら保持している電力を用いて電波を発信するICタグを指します。

  《 新計量システムを活用した業務の流れ 》

  1. フォークリフトのドライバーが、コンテナに取り付けられているICタグの情報をハンディターミナルで読み取る。
  2. フォークリフト上で計量したコンテナの重量情報とコンテナ番号の情報を専用端末上で紐付け、関連する付加情報を入力し、ドライバーがサーバーへデータを送信する。
  3. サーバーに蓄積された情報をJAL事務所内で確認し、必要な情報を追加登録した上でJAL基幹システムに転送する。
  4. JAL基幹システムにて航空機に搭載する際の重量バランスを計算し、航空機内でのコンテナの配置を決定する。決められた配置に基づき、機体にコンテナを搭載する。
  計量システムの対象範囲

注釈/リンク

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