2006年4月20日
日本ユニシス
ANAの国内線予約システム「able-D」をオープンシステムで再構築
〜 米国ユニシスの最新鋭エアライン・パッケージソフトウェア「AirCore」をベースに開発 〜
日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、社長:籾井 勝人、以下 日本ユニシス)は、全日本空輸株式会社(本社:東京都港区、社長:山元 峯生 氏、以下 ANA)と、同社の中核業務である "予約〜発券〜搭乗"の国内線予約サービスを処理する基幹系システム「able-D」をオープンシステムに移行することで合意しました。
日本ユニシスは、国内最大規模の予約系システム「able-D」のオープンシステム移行に際し、Unisys Corporation(本社:アメリカ合衆国ペンシルバニア州、社長:Joseph W. McGrath、以下 米国ユニシス)のエアライン・パッケージソフトウェア「AirCore(エアコア:Airline Core Systems Solutions)」を採用し、ANAで27年間稼働してきた汎用機上での国内線予約システムを全面刷新します。オープンシステム上での予約系システム構築を決定したのは、全世界のメガキャリア(巨大航空会社)の中でANAが初のケースとなります。新システムは2007年から順次稼働し、2012年までに全面稼働する予定です。
現在、世界中ほとんどの航空会社における予約系システムは、汎用機上で構築されており、「ITコスト削減」や、「他航空会社との差別化を図るための新サービスの迅速な提供」が大きな課題となっています。この課題を解決するために多くの航空会社において「レガシー(汎用機)システムからオープンシステムへの移行」が検討されています。
日本ユニシスは、ANAのITパートナーとして、長年同社のシステム構築をサポートしてきました。これまでもANAの国内線予約システムの開発を担当し、米国ユニシスのエアライン・パッケージソフトウェア「USAS」をベースに1978年「RESANA」、1988年「able-D」など、当時革新的だったシステム構築に成功してきました。
しかしながら、現在稼働している「able-D」は、すでに稼働後17年が経過しており、長年に渡り改修を続けた事に起因するシステム自体の柔軟性欠如、開発生産性の飛躍的向上が見込めなくなりつつあることなどが問題となってきました。そこで日本ユニシスは、ANAに対し、米国ユニシスが保有しているオープンシステム上で稼働する最新エアライン・パッケージソフトウェア「AirCore」をベースに、国内線予約システムの再構築を提案しました。
ANAは、数ヶ月間にわたり移行作業におけるポリシーや環境、パッケージの詳細を検証した結果、次世代予約系システムの基盤として「AirCore」を採用し、全世界のメガキャリアに先駆けて、国内線予約システムのオープンシステムへの移行を決定しました。これによりANAはさらなる「ITコストの低減」や、「顧客へのタイムリーなサービスの提供」の実現を図っていきます。
なお今回、ANAは、これまで日本ユニシスが培ってきた航空会社業務ノウハウと、ANAのシステム環境全体を熟知していることを評価し、日本ユニシスと今後10年の長期間にわたり、国内線予約システムにおける包括的な委託契約を締結することでも合意しました。
日本ユニシスは、今後、ANAの国内線予約システムに対し、プラットフォーム、ソリューションの調達、およびSIサービス(注)などの最新テクノロジーの投入を積極的に実施し、革新的なANAの戦略に柔軟かつスムーズに対応するとともに、同社のシステム強化を全面的にサポートしていきます。
以上
注:SI(system integration)サービス | |
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企業内情報システムの立案から導入・保守まで、単一の業者が一括してサービスを提供すること。独自のソフトウェアの開発を伴う場合もある。顧客が複数のメーカーと契約を結んで自力でシステムを構築するのは困難なため、複数のメーカーとの交渉や導入作業などを一手に統合するサービスの需要が高まり、システムインテグレーションが提供されるようになった。システムインテグレーションを提供する企業や技術者のことをシステムインテグレータという。 |
注釈/リンク
* | AirCore、USASは、Unisys Corporationの商標です。 |
* | その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。 |
* | 関連URL: 「全日本空輸」 http://www.ana.co.jp/ |
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※掲載のニュースリリース情報は、発表日現在のものです。 |
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