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Foresight in sight

ニュースリリース

2005年3月17日

日本ユニシス
ユビキタス社会の先導的ソリューションを創出するコミュニティを開始

〜 産学連携でユビキタス社会の発展を目指す 〜

 日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、社長:島田 精一、以下 日本ユニシス)は、自社開発したユビキタス情報流通ミドルウェア「RinzaTM(リンザ)」(注1)を中核として、ユビキタス社会の先導的なソリューション(先導モデル)を、技術系企業を中心としたコミュニティ「TyzohTM(タイゾウ)」(注2)にて創出する活動を開始します。

 ユビキタス社会が到来し、住宅、路上、工場、店舗といったあらゆる場所に、コンピュータが組み込まれ利用されています。たとえば、住宅ではエアコン、冷蔵庫、テレビ、路上で は携帯電話、自動車ではカーナビ、工場ではICタグ、無線LAN、各種センサー、店舗ではICカード、電子マネーなどが使われています。再開発地域では、 区画全体に情報機器が配置されています。

 日本ユニシスは、ユビキタス社会の発展のためには、次の2つのことが不可欠であると考え取り組んでいます。

 1つめは、情報利活用のための共通基盤である「社会プラットフォーム」の整備と普及です。システムは部門の壁、企業の壁を越えて広がり、さまざまなアプリケーション、デバイス、データといったコンピューティング・リソースを安全で有機的に「つなぐ」ことがますます重要になっています。日本ユニシスは、「社会プラットフォーム」を目指すミドルウェア「Rinza」を2004年8月に発表し、2005年1月から評価版として無償で提供を開始しました。「Rinza」の正式版はオープン・ソース・ソフトウェア(OSS) (注3)として提供する予定です。「Rinza」は、日本ユニシスが運営する「Tyzohコミュニティ」の活動の中で機能拡充を図ります。

 もう1つは、先導モデルの創出と実現です。新たな技術の台頭や、さまざまなものがつながることにより、従来では考えられなかった新しいソリューションが実現されます。たとえば、ICタグ、ICカード、カメラ、人感センサーなどを複合的に使えば、企業内において、社員や訪問者などのヒト、備品、紙ベースの文書、会議室などの施設といった物理的なモノにとどまらず、電子ファイルや情報処理システムによるサービスなどの電子的なモノまで、総合的に管理しセキュリティを高めることが可能になります。こういった先導モデルを創出し実現していくことが、ユビキタス社会の発展を加速します。

 「Tyzohコミュニティ」には有識者、メーカーやベンダー、技術系ベンチャー企業、大学などの研究機関、課題を持ったユーザー企業などに幅広く参加を募り、先導モデルを創出していきます。「社会プラットフォーム」を軸に、さまざまな技術シーズ、社会的なニーズの高まり、制度変更などを議論のタネとして、利用シーンやビジネスモデルを想定しつつ、先導モデルを検討します。創出された先導モデルは、参加者で共有し実現を推進するとともに、「Tyzohコミュニティ」のWebサイトなどで適宜公開します。

 なお、「Tyzohコミュニティ」での先導モデル創出活動に、以下の団体から参加表明をいただいております。

●株式会社アプレッソ
●慶應義塾大学SFC Incubation Village研究コンソーシアム
●サン・マイクロシステムズ株式会社
●ディー・フォー・ディー・アール株式会社

以上


注1:Rinza(リンザ)
ユビキタス社会のプラットフォームとして、さまざまな情報を安全に流通するミドルウェア。開発コード名「Next-Generation Enterprise Middleware」(短縮形:NGEM)として、2004年8月に構想発表済み。
注2:Tyzoh(タイゾウ)
「社会プラットフォーム」の企画、開発、普及を目的とするコミュニティ。(http://www.tyzoh.jp/)
注3:オープン・ソース・ソフトウェア(OSS)
ソースコードが公開され、誰でも改良、再配布ができるソフトウェア。


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