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Foresight in sight

ニュースリリース

2005年3月2日

日本ユニシス
日本旅行「旅ぷらざ」のデータベースサーバを、
大規模64ビット版 Linux® サーバ「ES7000/420」へ移行し、本番稼働開始
〜 UNIX® サーバからLinuxサーバへ移行し、性能を大幅に向上 〜

 日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、社長:島田 精一、以下 日本ユニシス)は、株式会社日本旅行(本社:東京都港区、社長:金井 耿 氏、以下 日本旅行)から、64ビット版Linux® を搭載した「Unisys Enterprise Server ES7000/420(注1)(以下 ES7000/420)」を受注し、平成17年2月26日(土)より、日本旅行「旅ぷらざ」システムのデータベースサーバとして本番稼働を開始しました。
 日本旅行は、公式WEB ECサイト「旅ぷらざ」の性能向上を目指して、中核をになうOracleデータベースサーバをUNIX® からLinuxシステムへ移行することを決定、高信頼性で拡張性のある日本ユニシスのES7000/420の採用に至りました。Linuxを搭載したES7000のシステムとしては国内初の事例です。

 旅行業界では、インターネットの特徴を生かした新たなビジネスモデルが市場に受け入れられており、従来からの伝統的な旅行会社は、積極的にネット販売によるサービスを強化しています。しかし、このビジネスモデルの成功により他業種からの新規事業者が数多く参入するようになり、サプライヤーが直接、顧客を囲い込むWeb戦略も進展し、事業者間の競争は益々激化しています。

日本旅行 Webサイト「旅ぷらざ」

 日本旅行は、1997年にいち早くインターネットによる情報提供を開始し、2000年11月には業界初の旅行会社が運営する旅行プラットフォーム「旅ぷらざ」をスタート。インターネット上で宿およびバスなどの予約、決済までを完結するサービスを開始しました。日本旅行の「旅ぷらざ」は、一般的な旅行関連サイトとは違う、きめ細やかなサービスを展開し、今年の2月には会員数70万人、5600件以上の宿泊施設の予約が可能な大規模サイトに成長しました。本年度には「旅ぷらざ」だけで80億円の売り上げを目指しています。 

 現在、「旅ぷらざ」のページビューは増加の一途をたどっており、昨年10月時点では4000万ビューに達しました。今回日本旅行では急増するアクセス、負荷の高いデータベース処理やサービスメニューの拡充に対応し、また激化する競争に勝ち抜くため、データベースサーバをUNIXからLinuxを搭載した高信頼性で拡張性のあるES7000/420に移行することを決定しました。

 「旅ぷらざ」のデータベースサーバ構成は以下の通りです。
  • ハードウェア:ES7000/420 8CPU(インテル® Itanium® 2プロセッサ)
  • OS:Red Hat® Enterprise Linux AS3.0 64ビット版
  • データベース:ORACLE

 事前のベンチマークテストでは、移行前機種と比較し約80%の性能向上が実現できました。日本ユニシスは、レッドハット株式会社(本社:東京都港区、社長:藤田 裕治 氏、以下 レッドハット)、日本オラクル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:新宅 正明 氏、以下 日本オラクル)とのパートナー関係を強化し、さらなるサポートレベルの向上を目指し、日本旅行のシステム安定稼働を強力にサポートしていきます。

 日本ユニシスは、カーネル2.6(注2)がベースとなるRed Hat® Enterprise Linux 4に対応したES7000を平成17年5月から販売開始予定で、今後もエンタープライズビジネスをさらに拡大していきます。

以上


今回の発表にあたり、日本旅行、日本オラクル、レッドハットより以下のコメントを頂いております。(50音順)
  • 株式会社日本旅行 メディアミックス営業部長 大西 英二 様
    日本旅行が運営する旅のポータルサイト旅ぷらざ(宿ぷらざ)は、年々増加の一途であるアクセス数拡大とさらなるサービス向上を目指して、予約系の中核を司るデータベースサーバをスケールアップすることを決定し、ES7000/420を導入することとしました。汎用機からのノウハウを引き継いだ同機には、高い検索処理の実現と、安定稼働を協力にサポートしてくれることと確信しております。
  • 日本オラクル株式会社 執行役員 クロスインダストリー統括本部長兼
    テクノロジー統括本部副統括本部長 三澤 智光 様
    日本オラクルは、このたびの日本ユニシスによる日本旅行「旅ぷらざ」のLinuxを基盤にしたデータベースサーバ稼働開始における発表を歓迎いたします。
    日本オラクルでは、2003年6月よりLinuxのエンタープライズ領域における採用をより一層推進する活動を活発化しており、データベース製品を中心にLinux対応版の導入が加速しています。またエンタープライズシステムに要求される可用性、拡張性を実現するためのオラクルのクラスタ技術「Oracle Real Applications Clusters」を活用し、Linuxを基盤に低価格で高パフォーマンスのシステムを数多く導入してまいりました。日本旅行によるLinuxを基盤にしたオラクルのデータベースサーバの導入により、引き続きアクセス数の増大やメニューの拡充が大いに期待される「旅ぷらざ」を支えるバックエンドシステムとして、安定したサービスの提供と維持を実現できると確信しています。また、今後も日本ユニシスとの協力体制を強化し、同システムの技術支援に力をいれてまいります。
  • レッドハット株式会社 代表取締役社長 藤田 裕治 様
    レッドハットは日本ユニシスが日本旅行「旅ぷらざ」システムのデータベースサーバとして、Linuxを搭載したES7000/420 の本番稼働を開始することを、心より歓迎いたします。旅行業界におけるインターネット利用のニーズは高く、より安定性と拡張性にすぐれたインフラが求められています。日本ユニシスの誇るES7000サーバ上での当社のRed Hat Enterprise Linuxの採用により、「旅ぷらざ」ユーザの皆様の快適な旅行の計画や予約をサポートできることは大変有意義です。これからもレッドハットは日本ユニシス、日本オラクルとの協業により、一層質の高いサービスをご提供できるよう努力してまいります。

 
注1:Unisys Enterprise Server ES7000/400シリーズ
ES7000/400シリーズは、インテルItanium2プロセッサを最大32個搭載、256GBメモリまで増設可能な大規模エンタープライズサーバで、エントリモデルのES7000/410(4-8way)から、最上位モデルのES7000/440(16-32way)の4つのモデルを用意。パーティショニング機能により1つのサーバ上に複数オペレーティングシステムを搭載し、最大4つまでパーティションごとに独立して並行稼働させることができるほか、パーティション間でのクラスタリング構成が可能です。

注2:Linuxカーネル2.6
Linuxカーネル2.6はこれまでのバージョン2.4に比べ以下の点が強化されています。
  • マルチプロセッサシステム対応の強化
  • マルチスレッド対応の強化
  • ネットワーク関連の改良
  • ファイルI/Oの効率化
  • アドレス空間・メモリ管理の改良


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