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ニュースリリース

2004年3月11日

ユニアデックス
ユビキタス放送を実現する「IPナビキャスター」を販売開始

〜 IP電話を利用して、遠隔地の工場・事業所・公共施設などに同時放送可能 〜

 ユニアデックス株式会社(代表取締役社長=福永 努 東京都江東区豊洲1-1-1、以下ユニアデックス)は、IP電話を利用して、遠隔地の工場や事業所・公共施設・工事現場などに同時に緊急メッセージを放送でき、機械制御システムとの連動も可能なIP放送システム「IPナビキャスター」を開発、3月15日から販売を開始します。

 「IPナビキャスター」は、専用マイク、専用ネットワークを使わず、IP電話から構内ならびに遠隔放送ができるシステムです。電話用インフラであるIPネットワークと、シスコシステムズ株式会社のIP電話(固定、無線、IP-PHSなど)、放送制御サーバーによって基本構成されます。従来の放送システムでは、利用が構内に限定されるのに対し、WANやLANを介して本社から支店、本社から工場など遠隔地に散らばる拠点に一斉に放送することが、簡単な設備で可能になります。

 また、放送に要求されがちな災害や事故、突発の業務変更といった緊急事態への対応として、緊急度に応じた「優先放送」や、知らせるべき相手(領域)を選べる「優先エリア放送」が、柔軟な放送切り替えで可能になります。さらに、作業機械を制御する業務系システムとの連携を行うインターフェースを用意しているため、IP電話が受け取った制御システムの工程管理情報を自動的に構内に流すことにより、次の工程の準備が効率よく行えます。

 「IPナビキャスター」の開発に先立ち、ユニアデックスは、新日本製鐵株式会社君津製鐵所、同技術開発本部環境・プロセス研究開発センター、ならびに株式会社日鉄エレックスとともに、「無線IPページングシステム」という無線LANを共通インフラとした放送システムを開発。昨年、同製鐵所の第4高炉工場に導入しました。これは、温度・磁気・騒音・粉塵など過酷な環境にある製造現場への初の導入としてIP電話利用の先例となっています。

 今回の「IPナビキャスター」は、この「無線IPページングシステム」構築で培ったノウハウを生かした汎用商品であり、製造業に限らず、遠隔地を含めた広大なエリアでの緊急連絡を効率的に行う必要がある流通業・自治体・イベント業などを対象に、拡販を図っていくものです。

【主な特長】
  • IPネットワーク上に放送設備を統合することにより、放送システム構築が容易になりTCO削減にも効果
  • 構内放送だけでなくWAN経由で複数拠点への広域放送にも対応
  • 特番(電話番号)毎に放送エリアを設定でき、放送エリアを柔軟に構成可能。また放送特番毎の優先順位を指定し、緊急放送を優先して放送可能
  • 工場内の制御系システムとのインターフェースを有し、制御系システムをトリガーとしたシステム放送を実現。これにより生産システムの工程・運行管理が容易に

【応用例】
  • 地方自治体
    市町村役場に固定IP電話を配備。住民の家庭/公園に、CATVのIPネットワークなどを利用して同報端末を設置。災害時に現場から速やかに無線IP電話で、状況報告ならびに避難勧告を放送…など

  • 学校
    教師/職員に無線IP電話を配備。校庭、教室に同報端末設置。不審者の進入時に、発見現場から直接全校放送を実施。また、緊急通達時に地域LANと接続し、学校から生徒宅に緊急連絡放送…など

  • 製造業
    操業者に無線IP電話を配布し各工場に同報端末装置設置。全工場への緊急連絡・指示を操業者が直接工場に放送し、生産ラインを速やかに変更…など