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Foresight in sight

ニュースリリース

2003年10月29日

日本ユニシス、XBRL関連ビジネスに本格参入、事業強化

〜 米国の金融監督機関FDICで受注実績があるUBmatrix社と協業 〜

 日本ユニシス株式会社(社長=島田精一 東京都江東区豊洲1-1-1 以下、日本ユニシス)とUniversal Business Matrix, LLC (社長兼CEO=George Blackstone氏 米国ワシントン州カークランド以下、UBmatrix社)は、財務報告用情報の標準言語XBRL関連ソリューションの日本市場向けの提供において、協業することで合意しました。

 XBRL(eXtensible Business Reporting Language)は、財務情報など企業情報のコンピュータによる自動処理を可能にするXMLをベースとした標準言語です。XBRLは、財務情報サプライチェーンの参加者である金融機関や官公庁、一般企業、会計専門家、アナリスト、投資家が財務情報を配布、収集、分析する際の作業効率を向上させ、コストの削減をもたらすものとして注目されています。欧米やオーストラリア、韓国でXBRL形式による財務報告書の導入実績や予定発表が相次いでおり、また、日本でも国税庁や東京証券取引所がXBRL形式による報告書受付を決めるなど、世界的にXBRL化が進んでいると言えます。

 日本ユニシス 執行役員 丸山修は「今回、日本ユニシスはXBRLソリューションのトップベンダーであるUBmatrix社と共同で、日本市場向けXBRL関連ソリュ−ションの販売、導入、サポートを開始します。日本ユニシスの多業種における豊富なSI経験、UBmatrix社のXBRLに特化したノウハウとソリューションを利用することで、コンサルティングからソリュ−ション開発、インフラ、SI、サポートまでXBRL関連総合サービスを提供する準備と体制が整いました。これより、財務情報の報告や信用リスク管理を始めとする様々な適用分野向けにXBRL関連ソリューションを金融機関や官公庁、一般企業に積極的に提供していきます。」と語っています。

 UBmatrix社国際部門プレジデントのFrederic Chapus氏は「日本でのXBRLソリューション提供において、ITサービスビジネスのリーディングカンパニーである日本ユニシスと協業できることを喜ばしく思います。UBmatrix社のXBRLプロダクトと開発ツールを利用して、日本の先進的XBRL案件を推進することにより、世界におけるXBRL採用が結果として促進されます。日本ユニシスの豊富な業界ノウハウとSI経験を併せて、XBRLの利点を活用できるターンキー・ソリューション(独自のプログラミングやインストレーションを伴うことなく、すぐに利用できる特定用途向けシステム)を顧客に提供することが我々の目標です。」と語っています。

 また、日本ユニシスの筆頭株主であるUnisys Corporation(社長、会長兼CEO= Lawrence A. Weinbach氏 米国ペンシルベニア州ブルーベル 以下、米国ユニシス)は、UBmatrix社やその他企業と共に米国の金融監督機関Federal Deposit Insurance Corporation(以下FDIC: 連邦預金保険機構)から、米国の全銀行の報告書をXBRL形式で受ける報告情報リポジトリ・システムを受注し、2004年9月のXBRL報告書受取り実施を目指し現在、システム開発中です。米国ユニシスは主契約社として本開発に関わる企業全体をまとめると共に、SIとシステム全体のアウトソーシングを担当、一方UBmatrix社はXBRLソリューションとその保守を担当しています。

 日本ユニシスは、以下の主な適用分野でXBRLソリュ−ションを提供します。

1. XBRLによる報告書作成と提出
金融機関による各種報告書の提出、一般企業による国税当局への税申告、上場企業による証券取引所への決算短信報告など、XBRL形式での報告データ作成と提出機能。
2. 報告書情報のXBRL変換と分析処理
  金融機関や一般企業、官公庁からの、EXCELやCSV、PDFなどで作成された与信管理や信用リスク管理、各種報告書や申請書など、受取情報のXBRL形式変換と分析処理機能。
3. XBRLによる情報統合
  財務報告書、信用リスク関連情報などをXBRL形式で統合一元管理し、社内および社外と連動するアプリケーションとインターフェイスをとるビジネスプロセス連携機能。

 日本ユニシスとUBmatrixは、今後もセミナーの開催などで協力しXBRLソリューション提供での協業範囲を広げていきます。また、日本ユニシスは今後3年間で、100億円のXBRL関連の売上を目指します。


 
【UBmatrix社】
1998年の設立以来、UBmatrix社はXBRLの国際コンソーシアム「XBRL International」の主要メンバーとしてXBRLの発展に貢献しながら、タクソノミ注1)生成ツールなど各種XBRLソリューションの開発を行い、企業としても成長してきました。顧客の需要や課題点に合わせて、UBmatrix社は理解しやすいドキュメント、トレーニング、ワークショップ、コンサルテーションや24時間のサポートサービスを提供しています。
注1):タクソノミとは一般的には分類法という意味ですが、ここではXBRL文書の項目や構成などを定義する標準分類辞書です。