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Foresight in sight

ニュースリリース

2003年5月6日

日本ユニシス
「Project-W」の成果をもとにしたサービスの提供を開始

〜 Webサービスによるアプリケーション・システム連携に関し、提案・開発サービスを提供 〜

 日本ユニシス株式会社(社長=島田精一 東京都江東区豊洲1-1-1)は、本年1月23日よりWebサービスを基盤とした標準仕様の相互接続性検証を行う「Project-W」(プロジェクト・ダブリュ)を日本BEAシステムズ株式会社(社長=ロバート・スチーブンソン 東京都港区虎ノ門2-10-1、以下日本BEA)、サン・マイクロシステムズ株式会社(社長=菅原敏明 東京都世田谷区用賀4-10-1、以下サン)とともに発足し、活動してきました。このたび、この「Project-W」の検証(フェーズ1)成果をもとにした、Webサービスでの業務適用構築を実施するサービスの提供を開始します。
 本サービスは、複雑かつ大規模システムのWebサービス連携を、より安全に拡張性を高めたシステムとして設計する構築支援を実施するサービスです。

 「Project-W」はWebサービスによって短期間でデータ交換が可能となる接続効果を、業務アプリケーションの接続にまで引き上げ、アプリケーション・システム統合によるビジネスの効率性、スピードアップ、ビジネス・オペレーション・コストの削減などを実現する製品、サービスの提供を行っていくことを目的としています。

 インターネットビジネス、Eビジネスの拡大により、システムは複雑かつ多様な要件を満たすため、複数のシステムを接続し、より高度なサービスをサポートする必要性が生じています。Webサービス技術の進展はアーキテクチャの異なるシステム間の接続が可能となってきました。しかし、アプリケーション・システムを実用的な業務レベルで連結するためには、解決すべき課題が多く、多大なコストと構築期間を要するのが現状です。

 「Project-W」での今回の検証(フェーズ1)は、日本ユニシスが中心となり、本プロジェクトのメンバーである日本BEA、サンとともにデモンストレーションサイトの構築・連携、技術検証全般を実施し、Basic Web Services(注1)、SAML(注2)、Liberty Alliance version1.0(注3)の仕様についてBEA WebLogic Server™、Sun™ ONE Application Serverなど、いくつかの製品間相互接続性を確認し、アプリケーション・システムの業務レベルでの連結について検証を行いました。

 「Project-W」でのフェーズ1の検証の結果、それぞれのBasic Web Services、SAML、Liberty Alliance version1.0準拠製品群にはいくつかの課題はあるものの、相互接続性に関して実用化に向けた構築指針を得ることが出来たことから、フェーズ1の検証内容について、本日からホームページ(http://www.unisys.co.jp/project-w/index.html)を開設し公開します。また、今後セミナーおよびデモンストレーションなどによる情報公開も実施します。

 日本ユニシスは、「Project-W」での検証活動によって得た、実用化に必要なノウハウ、要求されるスキルセット、必要なコストなど構築に必要なデータをまとめ、Basic Web Services、SAML、Liberty Alliance version1.0による実用性を考慮した業務適用範囲の指針を確立することにより、今回、Webサービスでの業務適用構築を行う、本サービスの提供を開始することになりました。

 また「Project-W」のフェーズ2以降では、引き続き “J2EEによるWebサービス化の推進”を目的とした「Basic WebServices」の実用性の検証を、以下のポイントをもとに実施する予定です。  

  • 信頼性を確保するためのメッセージ配信(Reliable Messaging)
  • メッセージベースのセキュリティ(WS-Security)(注4)
  • UDDIの適用範囲の指針作成
  • ebXML(注5)メッセージングサービス

  日本ユニシスは、以上の検証に加え、Webサービス相互運用性を検証することを目的とし、“J2EE-.NET間の連携”を併せて検証する予定です。当社は、フェーズ2における活動によって、今後もWebサービスを利用した業務レベルでのアプリケーション・システム連携を促進します。

補足1
「Project-W」において、日本BEAは企業のアプリケーション基盤となるBEA WebLogic Portal™、BEA WebLogic Integration™などを包含したAPS(Application Platform Suite)製品「BEA WebLogic Platform™」と、Webサービス構築支援ツールである「BEA WebLogic Workshop™」、および相互接続に関する技術的支援を提供行いました。
サンはWebサービスの基盤となるサーバー、ストレージ製品と、J2EE™に準拠したアイデンティティサーバ「Sun ONE Identity Server」、アプリケーションサーバ「Sun ONE Application Server」などのソフトウェア製品の提供、および相互接続検証活動に対し技術提供を行いました。
補足2
情報の提供予定/入手方法
ホームページ:http://www.unisys.co.jp/project-w/index.html
セミナー:Java World Day 2003(2003年6月19日 IDG社主催)
検証サイト:iForce™ Ready Center Tokyo (サン 用賀本社)
サービス提供及びProject-Wに関するお問い合わせ先:e-mail:project-w-box@unisys.co.jp



(注1)Basic Web Services
SOAP,WSDL,UDDIなどの仕様を使ってXMLをアプリケーション・システム間で交換することをいう。
(注2)SAML:Security Assertion Markup Languageの略語
OASISコンソーシアム(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)のセキュリティ分野でのアクセス制御製品間の相互運用性の規定。認証伝達サービス、属性情報とアクセス制御情報を取扱う。細かな制御は記述言語としてXACML(eXtensible Access Control Markup Language)を利用する。
(注3)Liberty Alliance Project
Webサービスのために必要な相互接続性を確保するために、個人や企業にとって必要な認証やサービス基盤の標準技術を策定する団体。特定の企業に依存しない連携型のシングル・サインオンをVersion 1.0にて策定済みで、今後のVersionではLibertyのフレームワークを使ったWebサービスに必要なサービスのための技術基盤を策定する予定。
(注4)WS Security
WS-Securityは、SOAPヘッダを利用してメッセージレベル・セキュリティを実現するための仕様。
(注5)ebXML(Electronic Business XML)
企業間の電子商取引を対象に、XMLのビジネス利用に関する標準仕様を定義したもの。米国の業界団体OASISと国連機関のUN/CEFACTとが母体となって1999年に設立された。あらゆる企業が利用できる仕様の策定を目指しており、ビジネスプロセスや取引情報のフォーマット、通信プロトコル、企業のレジストリやリポジトリなど幅広い内容を定義している。



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