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Foresight in sight

ニュースリリース

2003年1月23日

日本BEAシステムズ、サン・マイクロシステムズ、日本ユニシス
Webサービスの早期実現と普及を促進する共同プロジェクト「Project-W」を発足

〜 Webサービスを使ったアプリケーション・システムの実用性を向上、構築期間短縮を図る 〜

 日本BEAシステムズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ロバート・スチーブンソン、以下:日本BEA)、サン・マイクロシステムズ株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:菅原敏明、以下:サン)と日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:島田精一、以下:日本ユニシス)は、Webサービスを基盤とした標準仕様の相互運用検証活動を行うことに合意し、本日、3社共同プロジェクトである「Project-W」(プロジェクト・ダブリュ)を発足、活動を開始します。

 インターネットビジネス、Eビジネスの拡大によるWebサービス技術の発展により、アーキテクチャの異なったシステムを容易に接続することが可能となってきました。しかし、アプリケーション・システムを実用的なシステムとして業務レベルで連結するためには、解決すべき課題が多く、多大なコストと構築期間を要するのが現状です。「Project-W」は、Webサービスによって短期間でデータ交換ができるようになるという接続効果を、業務アプリケーションの接続にまで引き上げることにより、アプリケーション・システムの統合によるビジネスのスピードアップ、ビジネスオペレーションコストの削減などを容易に実現する製品・サービスの開発を目的としたプロジェクトです。

 「Project-W」では、WebサービスでのXMLにおける認証の仕様であるSAML注1などのセキュリティ関連の仕様や、ビジネスプロセス管理の仕様、トランザクション管理の仕様など、各種仕様に基づく製品レベルの相互運用性を順次検証していきます。また、Liberty Alliance Project注2によって実現されるネットワーク認証ソリューションの実証実験の実施、Liberty Alliance Projectの仕様に基づくモデル・アプリケーションの作成、業務レベルの相互運用性の検証も行っていく予定です。検証はJ2EETM 注3システム間の検証だけでなく、J2EETM - .NET間の検証も実施し、適用可能範囲の拡大を図ります。

 なお、検証の第一段階は2003年3月までに完了し、プロジェクトの成果を発表する予定です。2003年4月以降も順次検証と成果の発表をおこなうとともに、成果を反映した各社の製品やサービスの発表も行う予定です。




<プロジェクト遂行にあたっての日本BEAの狙い>

 日本BEAは今回のプロジェクト実行に向けて、企業のアプリケーション基盤となる、BEA WebLogic ServerTM 、BEA WebLogic PortalTM 、BEA WebLogic IntegrationTM などを包含したAPS(Application Platform Suite)製品「BEA WebLogic PlatformTM」と、Webサービス構築支援ツールである「BEA WebLogic WorkshopTM」、および相互接続に関する技術的支援を提供します。これら製品を活用することにより、Webサービスのシステム構築の生産性を高め、相互接続性を向上させることが可能です。日本ユニシスは国内で最もBEA製品に関する経験を有しているパートナーの1社であり、日本におけるWebサービスの普及に向けて、協調して推進していきます。


<プロジェクト遂行にあたってのサンの狙い>

 サンは、Webサービスのインフラとなるサーバ製品と、J2EETM に準拠したアイデンティティサーバ、アプリケーションサーバ、ポータルサーバなどのソフトウェア製品、および相互運用検証活動のための技術提供を行います。J2EETM に準拠した各ソフトウェア・コンポーネンツを組み合わせ構築されるWebサービスのシステムは、高い性能・接続性・拡張性をユーザに提供します。サンは、本プロジェクトでの相互運用検証で得たノウハウにより、ユーザのシステム構築、拡張、開発期間の短縮化に寄与するソリューションセットの提供を行うことが可能となります。さらに、ネットワーク上のセキュリティの確保とシングルサインオンを実現するネットワーク・アイデンティティの実証実験を行うことにより、業務レベルでのWebサービス構築支援とソリューションセットの提供が可能となり、Webサービスの本格的な普及を促進します。


<プロジェクト遂行にあたっての日本ユニシスの狙い>

 日本ユニシスは本プロジェクトを実行するため、2002年12月に「Java Web Services Center(SM)」を設立しました。今回のプロジェクトでは、業務レベルのWebサービス適用技術を高め、日本ユニシスのITコンサルティングサービスである「LUCINA」に反映していきます。日本ユニシスでは、2004年までに、この関連のサービスビジネスを40億円規模のビジネスに拡張していく予定です。さらに 実証実験の結果は、日本ユニシスのJ2EETM フレームワーク「LUCINA Web Foundation」にも取り込み、製品の充実を図っていきます。



(注1)SAML:Security Assertion Markup Languageの略語
OASISコンソーシアム(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)におけるセキュリティ分野でのアクセス制御製品間の相互運用性の規定。認証伝達サービス、属性情報とアクセス制御情報を取扱う。細かな制御は記述言語としてXACML(eXtensible Access Control Markup Language)を利用する。
(注2)Liberty Alliance Project
インターネットでのオープンなユーザ認証技術の開発・普及を目指す団体。Liberty Alliance Projectの目的は、特定の企業に依存しない連盟型のオープンなネットワーク認証ソリューションの標準仕様を策定し、いつでもどこからでもアクセスできるシングル・サインオン認証を実現すること。
(注3)J2EETM
JavaTM 2 Enterprise Edition、米国Sun Microsystems,Inc.が提唱したJavaによる分散アプリケーション向けのコンポーネントアーキテクチャおよび規約。Javaコンポーネント開発の標準仕様。

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