ソリューション&コンサルティングの日本ユニシス

2008年9月16日

日本ユニシス
ハイエンドサーバー「ES7000シリーズ」の最新モデル「7600R」の販売開始

〜最新の「インテル® Xeon® プロセッサ7400番台」を搭載し、
仮想化環境の強化により最適なサーバー統合を実現〜


本文

 日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、社長:籾井 勝人、以下 日本ユニシス)は、ハイエンドサーバー「Unisys Enterprise Server ES7000シリーズ(以下ES7000シリーズ)」において、最新の「インテル Xeon プロセッサ7400番台(開発コード名: Dunnington)」を搭載した最新モデル「Unisys Enterprise Server ES7000 モデル 7600R(以下 7600R)」を、本日から販売開始します。

 ES7000シリーズは、米国ユニシス社独自のCMP®アーキテクチャ(注1)に基づくパーティショニング機能などにより、最適で柔軟なシステムを構築することができ、ミッションクリティカルなオンライントランザクション処理分野やビジネスインテリジェンス分野などで幅広く活用されています。

 日本ユニシスは、ES7000シリーズ上で稼働するミッションクリティカルシステムの信頼性を更に高める、HA(高可用性)ソリューション「ACAB®(注2)」、オープンシステム基盤「MIDMOST®(注3)」などを提供しており、Windows Server®、SQL Server®、MIDMOSTを基盤とした世界初のフルバンキングシステム「BankVision®(注4)」は、2007年5月の本番稼働以来安定稼働しています。また、ES7000シリーズを基盤としたWindows Server 2008やSQL Server 2008への移行、およびWindows®/.NETシステム構築サービスを提供し、最新のマイクロソフト製品を活用したWindowsベースシステムの構築に積極的に取り組んでいます。
 ES7000シリーズは、2000年の販売開始以来、国内で800台以上導入されておりフォーナインを超える信頼性(99.995%)を確保しています。

 今回販売開始する「7600R」は、サーバー統合に有効な仮想化環境ソフトウェア「Hyper-VTM(注5)」や「VMware ESX Server™(注6)(以下VMware)」のサポート機能を強化しています。これにより、日本ユニシスは、仮想化環境を活用した仮想化インフラ構築支援サービスを強化し、企業のグリーンITへの取り組み、インフラ基盤の標準化・自動化、サーバー統合効果の最大化の実現を支援します。

 日本ユニシスは、今後2年間で300台の「7600R」の販売を目標としています。

 「7600R」の特徴は以下のとおりです。

  1. ミッションクリティカルシステムに求められる高いシステム性能を発揮
    独自のチップセット、プロセッサ、メモリ、PCI-Express(注7)スロットを搭載した筐体を複数組み合わせることにより、最大16ソケット(注8)(最大96コア)、最大1TBメモリ*、最大56PCI-Expressスロット**を構成できます。(関連資料:「7600R」仕様諸元 参照 )
    *:初期提供時は最大512GB、機能拡張版で1TBを提供予定。
    **:I/O拡張筐体を接続しない場合の最大スロット数は24。I/O拡張筐体は機能拡張版で提供予定。


  2. 仮想化機能を活用した資源の有効活用が可能
    仮想化環境ソフトウェア「Hyper-V」や「VMware」を搭載することにより、システムの柔軟性を高めてサーバー資源の利用率を向上させることができます。また、独自のサーバー管理ソフトウェア「USMS(Unisys Server Management Services)」により、仮想化環境も一元管理することができます。

  3. 充実したサーバー管理機能
    独自のサーバー管理ソフトウェア「USMS」と、統合通報システム「IMSS(Integrated Maintenance Service System)」を標準装備しています。USMSは、ES7000シリーズに標準装備されてきた「サーバ ナビゲーション・ツール」を機能拡張したソフトウェアで、「7600R」ハードウェアプラットホームとオペレーティングシステムのみでなく、既設のES7000シリーズや仮想化環境も含めて集中管理することができます。また「IMSS」を用いES7000シリーズ、ディスクサブシステム(SANARENA®など)、ブレードなどのIAサーバーを統合した通報システムを構築できます。

  4. コンパクトな筐体による省電力・省スペースの実現と保守性の向上
    4Uサイズ(高さ:176mm)のコンパクトな筐体により、提供中のES7000/oneに対し最大構成で、25%の省電力、33%の省スペース、50%のケーブル削減を実現しています。筐体の前後から保守でき、PCI-Expressやメモリなどのホットプラグによる交換も容易に行うことができます。

  5. パーティショニング機能で効率的な運用が可能
    「パーティショニング機能」により1つのシステムを最大4パーティションに分割し、それぞれのパーティションごとにWindows、Linux® オペレーティングシステムを並行稼働させることができます。パーティショニング機能の採用で、システム構成を柔軟に変更することができ、サーバー統合、大規模データベースシステムなどの一元化、システム運用管理の効率化など運用コストの低減を図れます。

 なお、2009年の提供開始を予定している機能拡張版により、コア単位の論理パーティショニング機能、ダイナミックパーティショニング機能(プロセッサ、メモリ、I/Oスロット)の提供を予定しています。

 今回発表しました「モデル7600R」の価格は、4プロセッサの最小構成で、450万円(消費税別)から。

以上

注1:CMP(Cellular Multi Processing )アーキテクチャ
CMPアーキテクチャは、米国ユニシス社がメインフレームで蓄積した高信頼性、拡張性の技術を、インテルプロセッサとWindowsで大規模なミッションクリティカルシステムを実現するために設計したアーキテクチャです。

注2:ACAB(Advanced Cluster Application Builder)
ACABは、Windows OSが標準で備えるフェイルオーバークラスタリング機能を補完するHAソリューションで、BANCSシステム(BANks Cash Service:都市銀行共通の現金自動入出システム)のHA機能を母体にしており、ミッションクリティカルシステムの安定稼働を実現しています。

注3:MIDMOST
MIDMOSTは、ミッションクリティカルなオンライントランザクションシステムに不可欠な24時間稼働、高負荷制御、多重処理制御、分散処理制御、障害箇所の局所化、開発・保守の生産性向上、運用支援機能等を有する先進的なオープンシステム基盤で、システムの安定稼働を実現しています。

注4:BankVision
Windows Server 、SQL Server、MIDMOSTを基盤とした世界初のフルバンキングシステムで、日本ユニシスが他社に先駆け、オブジェクト開発手法とサービス指向アーキテクチャ(SOA)の考え方を採用して構築したコンポーネントベースの最先端の銀行勘定系システムです。従来、汎用機でしか実現できなかった、瞬時の切り替え処理を始めとする堅牢な障害対策と「24時間365日ノンストップ稼働」をWindows環境で実現しています。

注5:Hyper-V
Hyper-V は、Windows Server 2008 の一部として提供されるハイパーバイザ ベースの仮想化機能で、LinuxもHyper-V上で稼働させることができます。

注6:VMware ESX Server
VMware ESX Serverは、1台のサーバー上に仮想マシンを構築することで、WindowsやLinuxなど複数のOSを同時に稼働させることができるヴイエムウェア社のソフトウェアです。

注7:PCI-Express
2002年にPCI-SIGによって策定されたI/Oシリアルインタフェースで、PCIeと略記されることがあります。

注8:ソケット
従来、プロセッサの物理的な個数は、CPU数と同じでしたが、マルチコアプロセッサの登場により、物理的な1つのCPU上に複数のCPUコア(演算処理を実行するユニット)が実装されることになり、CPU数が物理的な個数と異なることから、物理的なCPU数を表現する単位を「ソケット」で表しています。

注釈/リンク

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