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Foresight in sight

ニュースリリース

2003年4月15日

日本ユニシス、マイクロソフト
Itanium®2プロセッサ搭載サーバーとSQL Server 2000 64bitに関する共同検証を実施

〜 64ビットバージョンWindows Server 2003とSQL Server 2000 Enterprise Edition(64-bit)を
搭載した1台のWindowsサーバーで、都市銀行向け勘定系業務に
必要とされるパフォーマンスを実現できることを実証 〜

 日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区豊洲1-1-1、代表取締役社長:島田 精一、以下:日本ユニシス)とマイクロソフト株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:阿多 親市、以下:マイクロソフト)は、インテルItanium®2プロセッサを搭載したUnisys Enterprise Server ES7000/130(以下ES7000/130)とMicrosoft® SQL Server™ 2000 Enterprise Edition (64-bit)(以下、SQL Server 2000 64bit)を使用し、金融機関向け勘定系業務モデルを用いた共同技術検証を実施し、1台のWindowsサーバーで、都市銀行向け勘定系業務に必要とされるパフォーマンスを実現できることを実証しました。

 本共同技術検証は、特に金融市場へのIA(インテル・アーキテクチュア)64サーバーおよびWindows Server アーキテクチャの導入を加速させ、従来のメインフレームからの移行を促進することを狙ったものであり、ES7000/130、SANストレージであるSANARENA®1500および64ビットバージョンMicrosoft® Windows Server™ 2003、Datacenter Edition(以下、Windows Server 2003 64bit)、SQL Server 2000 64bitを使用した大規模、高可用性システムを想定して実施しました。

 本検証は、"金融市場向けアプリケーションを想定したトランザクション環境の検証"、"ビジネスインテリジェンス・ソリューションを想定した技術検証"および"運用管理検証"の3つの検証実験をもちいることにより実証しました。

 今回は、次の項目に関する検証を行いました。

<金融市場向けアプリケーションを想定した大量トランザクション環境の検証>
金融市場向けシステムの実績と経験にもとづいて日本ユニシスが独自に設計した当座預金モデルを使用して、IA64プラットフォームの性能優位性を検証しました。
その結果、16個のインテル® Pentium®III Xeon™ プロセッサ(700MHz)と32GBメモリを搭載したIA32サーバーの場合、単位時間当たりの最大処理量が249件/秒だったのに対し、16個のインテルItanium®2プロセッサ(1GHz)と64GBメモリを搭載したIA64サーバーの場合536件/秒でした。都市銀行の勘定系システムで現在必要とされているピーク時の処理を、1台のWindowsサーバー(最大32個(2×16)のインテル®Itanium®2プロセッサ(1GHz)を搭載したES7000/130)で処理できることを実証しました。しかも、大量のトランザクションを同時に発生させても最大処理量を維持することも実証できました。
<ビジネスインテリジェンスソリューションを想定した技術検証>
日本ユニシスが開発した金融機関の顧客分析モデルにもとづき生成したデータ、および上記トランザクション処理で使用した環境と同じ環境を使用して検証しました。
その結果、8ファイル3億2000万件のデータロードに要した時間は27分でした。また、5,000万件のファクトデータのキューブ(分析用の多次元データベース)作成に要した時間は、IA32プラットフォームの場合1時間9分55秒だったのに対し、IA64プラットフォームの場合42分31秒でした。IA64サーバーに搭載される大容量メモリ空間が有効に機能することを検証しました。
<ES7000/130およびSQL Server 2000 (64-bit)運用管理技術検証>
各ベンダからWindows Server 2003の正式出荷に合わせた提供が予定されている運用管理関連ソフトウェアを連携させて、上記OLTP*注1およびOLAP*注2の処理を行うシステムの運用を検証し、シナリオ通りに機能することを確認しました。具体的には、日立製作所のJP1(評価版)、レガートシステムズのNetWorker(評価版)、およびES7000のシステム管理プログラムを使用して、フェールオーバ、SANストレージを活用したバックアップ、サーバー監視、32ビット環境からのデータベース移行などを検証しました。


 日本ユニシスは、2002年7月に米Unisysが発表したインテル®Itanium®2プロセッサを最大32個(2×16)まで搭載できるES7000/130を、Windows Server 2003の正式出荷と同時に提供開始し、大規模メモリ空間を有効に活用できるSQL Server 2000との組み合わせによる大規模データベースシステムへの適用を提案していきます。

 マイクロソフトは、 Itanium 2プロセッサに最適化された、「Windows Server 2003 64bit」 日本語版および、「SQL Server 2000 64-bit」日本語版の開発を完了し、製品販売に向けた製造を始めています。Windows Server 2003 64bit、SQL Server 2000 64-bitの発売を期に、メインフレーム、UNIXシステムからの移行の提案をはじめとする、64ビットコンピューティングへの取り組みを拡大していきます。

 日本ユニシスとマイクロソフトは、2000年3月8日に大規模Windowsサーバー分野の共同開拓で包括締結し、IA32サーバーであるインテル® Pentium®III Xeon™プロセッサを最大32個まで搭載できるUnisys Enterprise Server ES7000/100とMicrosoft Windows 2000 Datacenter Serverの組み合わせにより、大規模ミッションクリティカルシステムを安心して構築できることを実証してきました。
今回の技術検証は、IA64サーバーおよびSQL Server 2000に精通した日本ユニシス、マイクロソフト両社のエンジニアが共同で実施しました。

 日本ユニシスとマイクロソフトは、今回の検証結果を共有し、共同のユーザ開拓にむけた基礎技術の蓄積と、IA64サーバーをベースにした金融市場向けソリューションの展開に活用していきます。

*注1:OLTP
On-Line Transaction Processing。
論理的な最少作業単位を表す入力メッセージ(例えば口座入金)を、発生時点で個々に即時処理すること。
*注2:OLAP
On-Line Analytical Processing。
OLTPの業務処理結果から有益な情報を引き出して分析処理すること。

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