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Foresight in sight

ニュースリリース

2002年10月25日

日本ユニシス
ブロードバンド時代の新しい経営スタイルを実現するアーキテクチャ
Resource Operation Management Architecture 発表

〜 業務プロセスの迅速化、高精度化、新たなビジネスモデルの創造を促進 〜

 日本ユニシス株式会社(社長=島田精一 東京都江東区豊洲1-1-1)は、センサ、GPS、ICカード、RFID(Radio Frequency Identification)タグ、カメラなど各種デバイスから得られるリアルタイムデータを一元的に管理し、企業内に蓄積されている既存のビジネスデータと組み合わせ、業務プロセスの迅速化、高精度化を図り、新たなビジネスモデルの創造を促進する新ITアーキテクチャ「Resource Operation Management Architecture」を本日発表します。
 今後、ユーザ各社とのコンセプト検証を実施し、本アーキテクチャ(関連資料1ページ目参照)に基づいたサービスおよび関連製品を平成15年4月にリリースする予定です。

 昨今、ブロードバンドやワイヤレス・ネットワークの急激な進展、センサなどのデバイス技術の加速度的な進化と低価格化により、「デバイスネットワーク」が急速に拡大しつつあります。センサ、GPS、ICカード、RFIDタグ、カメラなどのデバイスがネットワークに接続されることにより、今まで設置できなかった場所、移動体、人や動物、植物、環境など様々なものの状態がリアルタイムに把握可能となり、車輌、家電、衣料、宝飾品、清涼飲料缶などあらゆるモノが自らデータを発信する時代が目前に迫っています。それに伴い"人"、"物"、"金"の情報の取り扱いにも大きな変化が予想されています。

"人": 現在
今後
・従業員、顧客の属性情報、履歴情報
・従業員、顧客の位置、行動、体調、思考…(定性データの定量化)
"物": 現在
今後
・商品の製造、在庫、物流、販売情報
・納品後の稼働情報(情報家電、自動車…)
・農作物、家畜の育成状況
"金": 現在
今後
・事後決済情報
・リアルタイム情報(今、誰が、何処で、何を、いくらで購入した…)

 日本ユニシスは、今後の「デバイスネットワーク」の進化と、各種デバイスデータがもたらす情報の変化に対応するため、平成14年4月からプロジェクトチームを発足し、研究を重ねてきました。
 「Resource Operation Management Architecture」は、これまでの研究の成果をまとめたITアーキテクチャであり、リアルタイムに収集される各種デバイスデータをビジネスリソースとして一元的に管理し、CRMやERPなどの企業内業務システムから自由に取り扱うことを可能にすることで、現行の企業における業務プロセスの改善、新たなサービスの提供、新たなビジネスモデルの創造を促進するという思想の下で設計されています。さらにデバイスデータを経営指標と連携させることで、迅速な意思決定を可能とする「リアルタイム経営」を実現することも可能です。

 本アーキテクチャの主な特徴は以下の通りです。

1. デバイスネットワーク対応シングルプラットフォーム
センサ、カメラなどの各種デバイスを接続・制御するためにデバイスタイプに応じたプラグを提供し、デバイスネットワークの拡張に柔軟に対応可能。
また、業務システムごとのプラグを提供することで、デバイスデータ、業務データを一元的に管理する「シングルプラットフォーム」機能を提供。
2. デバイスデータの企業ITプロセスへの取り込み
各プラグを通して収集されるデータを統一されたメタ情報に変換することで、デバイス個有のデータ形式を意識することなく、意味付けされたビジネスリソースとして企業内の様々なシステムで自由に取り扱える環境を構築。これにより、顧客管理、保守サービス管理といった各業務システムはデバイスデータを容易に活用可能。
3. リアルタイム・モニタリングとコンテキストマッチング
各プラグを通して収集されるデータをリアルタイムで監視しながら、複数データ間で発生する事象を多次元的に捉えるコンテキストマッチング機能を提供することにより、業務プロセスのリアルタイム・モニタリング、即座の対応を必要とする事象の管理など、システムを横断した広範囲なオペレーションマネジメントに活用することが可能。

 今後、コンビニエンスストア業界(関連資料2ページ目参照)、レジャー産業、製造・流通分野、社会公共分野などの当社ユーザ数社と「Resource Operation Management Architecture」で提唱したコンセプトの検証を実施します。本アーキテクチャに基づいたサービスおよび関連製品は、来年4月にリリースする予定です。
 日本ユニシスでは、本アーキテクチャを中核に今後急激な拡大が予想されるM2M(Machine to Management)分野へ参入を図ります。


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